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階段で 行くと言い張る 孫つかみ 離さぬばぁば 塾は六階
16
来世にはデンデンムシに生まれよう持ち家なのに税収めない
14
石段を登りきったら山門の中はただただ紫陽花の苑
16
梅雨空に紫陽花見つつ路地往けば心ばかりは晴れる気がする
11
無縁と思えた 早寝早起き 苦にならず 老いの恵みに 今日も感謝す
12
ここが事件現場だったと知っている私以外にあなたがひとり
6
山里に鳶の鳴く声山彦の応ふる声に心和みぬ
5
あと何度梅雨入り、明けを迎えるか 毎日晴れの天国憧れ
16
雨模様 浮かび上がるは 鮮やかな 紫陽花たちと ひと時の集い
5
頼むから鳴らないでくれ腹の虫 「いいや無理だねオーケストラだ」
8
同じ場所 同じ色に咲きぬ紫陽花 変はらぬ家と 変はらぬ庭と
26
曇り空今朝はやたらと賑やかに鳥たち交わす声の
彩
(
いろど
)
り
19
客のなき 応接間では 開かれた 楽譜とピアノが 弾く者を待つ
9
玄関に 掛かるウミガメ ガラスの目 故郷の海と 砂恋しがる
9
めづらしきもの見る心地すなる朝 街や人やら早起きにして
10
方言を 知らぬ子どもに 民謡の 「
弥勒世
(
みろくよ
)
が
来
(
く
)
」は ミルクをゆがく
5
梅雨入りのニュースを聞きて空眺む 何故か心も雨模様へと
17
赤ちゃんは 黒目しかない 目で笑う そうだこの目は 子犬と同じ
9
野分け去りまたの
朝
(
あした
)
の静けさに厚雲仰ぐ紫陽花の色
28
大フィルのラフマニノフを導きて 七十八の尾高が躍動
16
アンデスの天
翔
(
ゆ
)
くコンドル巌しき眼見渡す先に群るるビクーニャ
3
待ち望む 菜園潤す台風の 連れ来る雨は恵みとなりぬ
21
「おやすみ」と嘘ついた後、遠回りしてから食べるとんこつラーメン
8
姉
(
ねえ
)
ちゃんは しっかり者だ 前に立ち わたし
一寸
(
ちょっと
)
横を
掠
(
かす
)
めり
13
さよならを 言える時まで 遣り合いて 俗世を巡る 最期の時まで
12
練るほどに白濁増せし水飴は心と似れど食めば癒せり
22
手招きの猫のチャー君愛しきの胸の写真の幸は褪せぬぞ
16
奇を衒ふ 君のジョークに 吹きだして 昨日のことなど つゆと消へたり
7
母さんのデイサービスの送迎車待つ間に切った伸びた
筍
(
たけのこ
)
/道にかぶさる
20
父親と 街でたまたま すれ違う 親父の連れから お金をもらう
3
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