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朱に交わり 駅周辺の 建物も レンガ色へと なりゆく深谷
13
修理した網戸が戻ってきてしまい冷房つける言い訳が消え
10
薪割りの斧に振られて尻をつき「今のは練習」誰もいぬ森
11
別れたい うん、わかったと 言う俺に ビックリしたと 今でも笑う
4
「いいね(♥)」とは 審美の目見の 物差しと 世に置き去りの 老いは考ふ
9
チャンミー(薔薇)てふ 韓(から)の名前に 欺かれ 大和の山河 棘に傷負ふ
10
涼し気な 麻のブラウス 路地に消え ヒールの音の 風に紛るる
16
塩か照りやはり味噌漬け
鰤
(
ぶり
)
切り身帰路
早々
(
はやばや
)
と下味の事
22
ぼんぼりの朝靄の陽に分け田照り陰りし土手の惜しむらむかな
19
ブリーチを 重ねし代償 この髪は もはや櫛にも 牙をむきおり
10
戻らない昨日の時間惜しみつつ君との別れシミュレーションす
8
モチーフに心惹かれたネックレス靴花翼艶消し加工
6
トビの輪を探し見上げる空なのにノスリが飛んでため息ひとつ
4
つゆ空に思はじ追はじ構へども心にかかる君が言の葉
10
伏せた愛は衛星になって今日のあなたの横顔を照らす
6
玄関の邪気を払いて金運の上がる深紅のゼラニウムかな
21
学び舎の丘に立ちたる眼下には緑の谷と紅白鉄塔
9
無機質な 地下駐車場 遠ざかる ヒールの響き 奏でるリズム
18
金持ちの色ボケジジイを誑かし立派な後妻業遂げられました
7
桃を抱くきみに舞いおる瑠璃色の羽の一枚胸を飾りぬ
19
歪みゆく 君と世界の 境界線 それでもそれは あなたのかたち
10
換毛と共に 抜け落つ猫の髭 見つける度に幸運感づ
26
「またあした」体操仲間の 決め
台詞
(
ぜりふ
)
生きる力を 明日へと繋ぐ
17
紫陽花の 風薫る日に 衣替え 純白のシャツは 心も弾む
16
子供を作る方法の前に異性に愛されて許される 生き方を教えて
6
仮住まい二日ももたず逃げし人二度と迎えぬ里の冷ややか
6
我に似て作法の悪しき椋鳥がヤマモモ散らす朝餉のひろば
29
木末にて寄り添ふ鳶のひとむれに荒みし心灯りともるや
5
木漏れ日に座して持参の鮭弁を食べたあの日へ自転車と行く
30
階段の泥の足跡辿ったら先は理科室人体模型
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