きどころ寝気がつきゃ夜明け一時間寝床で寝よか朝にしようか
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さみしいが店じまいにはふさわしい悪癖を断つピリオドとなれ
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困難を一つこなした足元に絡みついてる別な困難
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日常の些細なことに神が宿っていてほしい 八百万の人の願い
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娘、社会人、妻、隣人 表示をべたべた貼りつけて 張子の獣はヒトと言い張る
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たまに振り返ってほしいあなたへの愛という名のかたまりのぼく
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XエックスYワイも失した世もがなとなげうつ方眼紙の空漠
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十ミリのシャフトが余るピアス穴 時の形がやわく透けたる
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一日の報告したい事すらもためらう送信えいや消去
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知ることで、変わる何かにたじろいだ。だけど知っても同じだったね!
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あー傘を差したりしたいなー(きみと) ねえ、聞いてます? 降らせろよ、雨
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寝る時に 必ずそばに 来てた猫 寒くなるまで 来てくれないね
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パンケーキ対ホットケーキで喧嘩して朝を迎えてそのまま死にたい
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君が打つ水鉄砲の水の色その透明を超えるものなど
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親に愛されているのよピアノはねだって虫歯がいっぱいあるもの
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いちごだけ積み重なったパンケーキ皿にはいちごいちごしかない
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薬局で薬を買わず菓子だけを買うのにすこし遠慮している
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残るならそれもよかったきえちゃった頸動脈のうえの血栓
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いつかまた予定が合えば会いましょう 叶う回数減るのが大人
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身勝手で貴女あなたを傷つけ苦しめたを許すや写真に問えど
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オホーツクにほぼ30度昨日の倍にまた引きこもり
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父祖の地のその一角に杭打たれ道路用地と売られる令和
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人生で長く続いたことのない 整った部屋、自炊、恋人
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静けさや部屋に染み入るアホの声
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失せ物はその気になっても見つからぬ悔み視線を落として気づく
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あの頃は 知りもしなかった 夜の音 今では全てが 美しく思う
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以前なら関心薄い誕生月魅力に気づく年取る毎に/花鳥風月
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幼き日集めた玩具リバイバルその報を知り心躍らす
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笑うなよ頬のえくぼが見えるだろバレるじゃないか君が夏だと
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初夏という春でも夏でもない季節曖昧なれど緑は濃くて
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