遠近に方舟(はこぶね)浮かべこの地球(ほし)は神の怒りの仔細語らず
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二度三度眠気の襲ふ気怠さを猛暑のためとばかり思はず
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伝説のイオニア海は遙けくてストレートで飲むアールグレイを 
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エアコンの吐き出す水にカナブンのもがくを掴み空へ返しぬ
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ほっぺたの化粧を布で拭われて 小さき頬が寄せる体温
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ヒュウヒュウーと 部屋を突き抜け 風が行く 9月になれば 季節も変わり
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ポニーテールの揺れる襟足蒼く冴え 夏の太陽(ひ)弾く少女は十七/色白の美しい少女に
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陽炎の 残りし午後の 街角で 揺れる晩夏と 初秋の境
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祖父の遺品 戦地ボルネオ 硬貨から 受け取る思い 平和の祈り
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ゴミ出しの 道に散りぬる 百日紅 捨てるべきかと ピンクを見やる
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突き動き止まり逡巡ひきかえすために先立つ努力と余力
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喜びをふりかけたなら健やかなお花畑の生涯になる
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父親の 三十路を知らぬ それで良い 私の二十歳 知らないように
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ふるさとの稲穂を撫でる涼風に今日こそ生きむ九月朔日
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たちばなの立つ瀬なきこのおぼろ身のせめて一太刀練らんと思えば
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手を伸ばす先のとどかぬ光より落ちる影こそ愛しかりけり
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重たげに実る稲穂の穗陰から 突如飛び立つ数多(あまた)のムクドリ
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ホモ・サピエンスに踏まれし屈辱の思い秘めつつ月かがやけり
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通り雨 色が変わったワンピース 貼り付く肌に西日が差して
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夏の草からデカい虫が飛び出してきても老夫婦は喋らない
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カラーパス・カクテルパーティー・シミュラクラ 「雨の匂い」も名前があったな
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讃美歌の「妹背を契る」その意味を 河童に教わりちょっとがっかり
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糖質の制限すればどこにでも奴らが潜むここは敵陣/70g〜130gって…
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口づけは忘れたけれど纏うのはあなたを好きな私の香り
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「坊主に」とバリカンを手に差し出さる頭を刈りて肩もほぐせり
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畑にて寛永通宝出土せり どのご先祖の落とし物やら
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猛暑日の昼過ぎだけど何がなし聞けばわびしいツクツクボウシ
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満たされぬ思いと共に暮らせども それがなければ生きてもこれず
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秋暑し 汗のまんまで半歩ぶん 先に走って風を捉えよ
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エアコンと呼べぬぽんこつクーラーめもっと涼風真面目に流せ
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