汗だくでひたすらに摂る水分は どこへゆくのか 汗になるだけか
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孫の手を 引きて散歩に 出てみたら 海は広がり 青い空
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ひさびさの 満員電車に辟易し 徒歩通勤を決意した朝
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「熱中症 警戒アラート」発令を二十回聞いて日常となり
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朝の駅 主観のレンズを通したら 生きとし生けるものにあるドラマ
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病院の支度はじめると ねこガン見 おひるをはやめにもらえるのニャ??
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ボケボケの 寝起きの頭 ゆるく振り 一日分の モヤ飛ばしてく
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まだともう あいだを繋ぐ 蝉時雨 空の高さに 終わり思うが
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あさがおも ひかげに咲くは ながくいて せかいのすみずみ あじわっている
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公園で ブランコだけが 夜を漕ぐ きしむ音残し 跳ぶ背中のあと
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天の川羊羹 多忙で未開封 七夕はもう遠くなりにけり
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昼と夜上と下とで交代で鳴き継ぐんだね蝉と松虫
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現実の海より自分の名が付いた錨引き抜き狂気へ舟を
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俺様が振った女が幸せになってるなんて赦せないなあ
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いい暮らししてるらしいな稼がずに! 稼げた時は生命いのちぺらぺら
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ほんとうに眠れず過ごす夜も開ける。 生活保護も悩みは深い
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ツイッターに好きだと言ってくれた人気になっては居た。独身なんだ
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薄闇のなか手探りでねこ撫でる 返事ゴロゴロ そうか嬉しいか
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お盆過ぎ 暑さは変わらずに 空気だけ 夏の終わりを 予告し始める
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数秒の 命を燃やし 魅了する 夜空に咲いた 大輪の花
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怖かった 上司の今は 好々爺 変わったものは 上司か私か
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4年ぶり 夜空に咲いた 大輪の 花火を見上げ 首痛める夏
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写真から 君の姿を 消去する 去年の夏の 花火のように
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たれゆえに叫ばんか夏草の枯るるところまで歩めるわれは
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余部あまるべの 鉄橋駅に立ちて見れば 降る雨の音 ひぐらしの声
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夏草のしげきひむろぞ悲しかる人のこころの冷えむと思へば
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雪柳 気高き姿 今ぞ知る 溢れる思い 師の叫びかな
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呵呵大笑しつつ夢にて父語る 地獄に居ると 焼かれる日々と
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美しく終わる恋などないだろう あるならそれは恋じゃないんだ
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いつの日か君とビーチに行きたいと 叶わぬ夢を今日も見ている
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