軒先に スズメ連なり 雨宿り 雨の大阪 よき風情かな
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暑すぎて弱冷車避け乗り込んだ 車両に暖房いつのまに秋
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何度でも 異変を見つけ引き返す 出口しかない駅の 入り口
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君がいる もしや昨日と同じ朝? 平穏なだけのタイムリープ
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軒並みに 色づき香る 金木犀 通勤路にも 秋のシグナル
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お決まりのループを描く他人ひと模様私に事が起こらぬように
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皮肉だね 二人最後の思い出が 嗚咽混じりの別れ話は
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大学ノートの裏表紙にさなえちゃんを描いたの♪鼻歌で今日/ちゃんはだめらしい
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100曲の中から未練を引き当てて プレイリストのトッパーは峯田
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涙目で帰路の道中聴いている 君に勧めたチャットモンチー
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男でも女でも総理の仕事に差別はあらじ民への目配 をしかと
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冬の木 枝の先に一枚の葉 君も秋に未練あるのかな
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朝起きて毛布に包まるうちの子が またしもやけと付き合う季節
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病院でほんの一時息をつく この一杯でまた頑張れる/ご本人にもご家族にもいい事がありますように
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この歳になると唯一歌詠みまた スマホの歌読む事が幸せなこと
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とろとろと只とろとろと眠いのは微熱のせいか 曇天のせい
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「愛」という一文字書いて瓶に入れ海に投下し遥けき君よ
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今朝は急に冷え込み秋本番か 老の身に辛い冬が想いやられる
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どれほどの尻切れとんぼ重ねたら生を実感出来たのかしら
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政権は交代しないする気もない託すでもない眺める政治
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思うより冷えてた手首やふくらはぎ深まる秋にサポーターぬく
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もう授業終わってるのにまだ砂鉄集めてる子の背に赤とんぼ
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君魂きみたま しるべとなれよ うた 彷徨さまよかれ そばまほし
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新月に煌めく星座雲隠れ 心待ちする流星見れず
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ヘアブロー申し分なくキマったら今日の天気は一日雨で
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会社より切り離されし吾と友 野毛の夜道で親思う我ら
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言の葉の檻にあらずや三十一は姿見に詠む自己肯定感 / だから歌作するのでしょう
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昨日まで ほぼ半袖であったのに 春秋コートを 焦ってタグ切る
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この関を何度も越えて通う道いつかの種が花咲く日まで
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時はいま あめが下しる神無月 高天たかまのなでしこ凛として咲く
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