少しずつだが着実に間違えて壊れていく人生を見ている
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感受性豊かで解釈異次元のAIに評価受ける毎日
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残されたフォークソングの余韻消す 勢いのハウス シャッフル再生
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昼間から紳士淑女が呑んでいるバルチカ〇三うめきた酒場
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春うらら大雨のち晴れ、ヘビもカエルもこんにちは
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ねむれよいこよ野ばらの蔓に守られたきみの夢こそが真実の世界
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ぼく越しに流星群を見上げてるきみの瞳に反射するひかり
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桟橋のスワンボートの隙間から破れたシューズの爪先を浸す
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詰む夜の怖さは息継ぐ水面を 探し出せずに動けぬ時間
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通勤路わきの公園 パーゴラの藤は色づき 初夏の到来/パーゴラとは休憩所ベンチの屋根(棚)
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パンジーが 咲いて新緑 眩しいよ 伝えたい父 青空に居て
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セロトニン 紫外線とか 人間ヒトややこし 蝶ちょは気にせず のもとひらひら
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氷雨ふる みる間に根雪の かさは減り 白い十字の 紫陽花を買う
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幾千とその声姿夢に見る 忘れてしまえ、君は傷痕
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こんなにも晴れならきっと暑くなる手袋はもう持たなくていい
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いつもそう 孤独とおはよう 慰めて 誰が私を 愛すというの
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ごみ出しで家族の買い食い品と量反省をして心配もして
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夏パジャマ買いて施設の義姉あねのもと吾もお揃いで着心地確かむ
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真っ白なじょうろを買って水をまくただそれだけで気持ち華やぐ
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金婚式意味は知らぬが末席に 座りてご馳走食べてる息子
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隣家の木フリスビーが引っかかり 息子担いで棒でツンツン
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刺し子糸巻いて並べて眺めればひとりの時間悪くないなと
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育児書は「気づくの待て」と軽く書く それが出来れば苦労はせぬわ
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安らかにと祈る気持ちに添うような虹に出会えり母送りし日
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母逝けば 磯鵯イソヒヨドリは帰り来て 春のうららに 慰めのうた/ 享年94
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青空にはな舞う里の鯉のぼり 萌黄若葉の風の色聴く
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半袖のTシャツ眺む しげしげと こないだまではコートを着てた(本日から26℃)
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送迎の車待つ間の母の手に椿水仙花を持たせて
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りらっくすリラックスしているときは ねこのした でてるときもある しまいわすれも
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舞い上がる桜の行く手さえぎるはまだ咲き残る桜の花で
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