ズルはしたくなかったから、何も言わないで別れたことを、後悔している。
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ひと夏の恋もたった一文の末尾にばってんふたつ書いてサヨナラ
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降り頻る雹に打たれて葱坊主砕けて種を蒔き散らすなり
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いまさらに「今日は明日のいにしえ」と晩酌すなる今日の明け暮れ
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謀略が 均衡崩し 世界戦 高笑いする 大富豪たち ※戦乱こそ格差拡大富豪の利
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朝茜 紫雲たなびき 静けしや 山の音ね響き 幾山越えて  山嶺やまね陽射して みどり一色
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「でも好きだ」と結論が出た帰り道。夕風に少し涙が涼しい。
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咲きそめし桜かわいや咲き誇り散りゆくまでの時の儚さ
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春なかば うす紫の朧夜に 時の篝火 言の葉揺らし
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そのことに 興味があるわけ じゃないけど 君のことだから 興味があるの
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春浅き君住む街にほおき星 欠片を追ひて永遠の歌詠まむ
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小学六年生煮える欲さえも愛と嘯く僕が貴女の!(処女きすを奪った、何て大袈裟)
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ブッフェとは呼ばずバイキングというホテルで今夜家族と過ごす
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ため息とともにトイレに入ったら、便座冷たくて、ついに泣きそう。
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見知らぬ場所で勝手に死んだりしないでね あなたの命はわたしが測るの
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雨けぶる土色景色あぜの肩肩身狭そにへばりつく雪
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生き死にを「あなたに委ねる」と言う君は 笑顔でこの世をたゆたう天使
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母さんの好きな花だね山桜ここならきっときれいに見える
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真ん中の姉は似ている亡き母かあさんにだから読まない僕の歌など
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家裏の雪よ秋まで解けないで さすれば夏も涼しかろうに/雑草も生えないし!
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仄白きソメイヨシノの二、三輪 早咲き桜の紅き喧騒
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ドナドナがリフレインして坂のうえ白い建物母を送りし
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年度末  猫の手さえ  借りたいな  ふわふわ肉球  何が出来るや
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山肌が淡いピンクに染まるのももうすぐだよとお墓に話す
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ゴロゴロと河原の石とじゃがいもは丸くなったり毒を持ったり
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混み混みの イオンで気づく 春休み 子らの笑声に 周り明るし
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山せまり川が流れてふるさとの駅はもうじき二時間の旅
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標準語しゃべる男の声だけがローカル列車の旅をじゃまする
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好き嫌い「憎悪」は枯らす木の幹を「慈美じみ」は梢に小鳥を呼んで
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白バイに ビビり散らかした その帰り 切符を切られる 人を見て笑う
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