Utakata
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旅の空 西陽射す 茜色 草の葉萌えず 道を急がず その影坐して 山の端霞む
4
炊きたてのご飯にのせたうにくらげ 着色料でも旨ければよし
13
ほー法華経 千葉の田舎の工場の駐車場にて初鳴きを聞く
24
自分史をながなが語る男には あくびとともに哀しみ誘う
16
これからの十年おもひ大きめの洗濯機買ふ春分のそら
18
関越の 渋滞
3km
(
)
通り抜け 着地点まで ストレスフリー祈る
8
機嫌よく診察室の入口へ一分もせず吾子の絶叫
14
切っ掛けは俵万智の本 短歌をば詠みぬ 日増しに続く楽しさ
24
はじめてのマッチングアプリ登録す無惨な恋を忘るるために
15
親切も絆も義理も振り払い
泡沫
(
Utakata
)
の淵 万華揺らめく
32
息切らし登った先の青空にぽっかり浮かぶ雲を追いかけ
15
「元をとるためだよ」と朝四度目の風呂に入りてこの歌を詠む
13
謎解きの様な短歌に出会ふ時 脳内サプリの効き目は未だ
39
掲示板いくつもあれど閑古鳥ツールは映えるビジュの時代へ
18
春彼岸 半年ぶりの無沙汰詫び 花を手向けて亡き父母偲ぶ
24
好きじゃない 好きになれない 仕事して 好きなことする 自分が嫌い
3
花を持ち ご婦人方が レジを待つ ああお彼岸か 変わりなきこと
23
夜勤明け ビール焼酎買ってきて 梅林公園横目に帰る
15
野馬と書き「かげろふ」と読む季語を知り万葉集の「かぎろひ」浮かぶ
12
春駆ける愛馬いっそう逞しく自ら掴む勝利の予感
20
目覚めれば 何処から歌声
東風
(
こち
)
に乗り 聞こえ来るよな春の朝
21
「触れちゃダメ!」カタンッと響いたピタゴラが狙う命は館の中で
15
うそつきでかっこよくてかわいくて 時々泣いてるお前が好きだ
4
貧しさを 愉しむ余裕が 豊かさで 豊かなことは 豊かではなく
3
勝ち負けで 考えるのを やめてから ただの一度も 負けてない俺
3
損得で 考えるのは 損だよと 計算高い 新人に言う
3
ハスキーで音痴なくせに懸命に歌う卒園ハンカチ足りぬ
30
保育園卒園式で歌わない娘が今は保育士になる
34
無配慮の免罪符酒羨ましい 嫌悪を越して溺れ死にたい
4
三年は へこんだままの ガードレール 並んだコーンの
赫
(
あか
)
い葬送
8
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