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初雪の重さに押されて固まって一番古い地層がわたし
9
「会いたいな」押せど押せども届かぬは 感度の悪い手袋のせい
7
吹き抜ける風をいなして 寒川に 凛と立つサギ 見惚れる朝よ
19
朝おきた扉を開けて猫がいる可愛いけれどマジ包囲網
27
蕪の葉とおじゃこ炒めてふりかけに 「ご飯進む」と夫困り顔
29
街路樹の生きる力は凄まじき張る根が歩道膨らましてる/躓いて気付く
16
君は問う「これ何しかも使ってないし」あの日の君の肩たたき券
22
貧しくも海苔巻きだけの折詰の 土産はうれし ほろ酔いの父
25
諦めと度胸が身につく
四十前
(
しじゅうまえ
)
ビビり散らかす明日も見えるが
16
雪中花
(
(水仙)
)
ほころぶ睦月 流れゆく 春まだ遠き 季節と心
44
かき揚げに 卵と肉を 追加して 立ち食いそばで 贅沢極め
35
好き嫌い花びらの数奇数なら 好きから始めて好きで終わるし
11
チョコ色のブルが散歩でおでこにはクリームみたいな雪をのっけて
31
本便に乗り遅る ホームにひとり 缶しるこ
購
(
あがな
)
ひ 待つ次発
28
崩れ落ち手から飛び出た生タマゴきみも必死に抗ったのか
11
「お先に」とライトで合図する指に名前も知らぬ誰かの温度/雪国の温かさ
30
可愛さに 磨きのかかった 笑顔見て 貴女を想う 幸せな時
25
勤め終へ家に帰れば三千櫻グラスのなかに光が跳ねる
20
君宛てのルーズリーフの書き置きの余白に託す語りえぬもの
9
着信の音にトキメク日は過ぎて凪へ漂う二人一緒に
11
「我儘」と詰られ慣れていたつもり そんな事ない
礫
(
つぶて
)
は痛い
11
いつまでも今のままではいられぬと 見上げた空にため息ひとつ
12
見返して自分に何があるのかと 「ちゃんとあるよ」と伝えていたい
9
このままでいいのだろうかと立ち止まる 尋ねる先は我が胸の内
8
熊猫たちちゃんと挨拶できたかな中国の言葉大丈夫かな
24
外交の都合に翻弄される
熊猫
(
クマ
)
日本恋しと鳴いてはおらぬか
27
晩御飯 冷たい氷が沈む水 そうかあなたもぼくとさよなら
5
融け馴染む メルティステラと薬指 きみのいたあと さよならのあと
6
冷えた手を僕のほっぺに押し当てて君が笑って僕も笑った
8
寂しいといつも私をくすぐった 君は小悪魔 やさしい悪魔
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