いつの日か 歪んだ愛情 消えた母 檻の中には 愛すらも無い
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真言はサンスクリット のりと日本語 お経漢語で祈祷ラテン語 イエス アラム語 \ 祈り
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タンパクの 分子量ほど UFOに 宇宙人のってる きみのみみ中
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ひかるつぶ 微小りっぽう ただよいて わくせいにおちる あまぐもぬける
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あの島でたしかに生きていた二匹の野良猫の黄色い虹彩
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乾燥カピカピの季節ようやく終わり告げ ぷにすべ手の甲 復活おかえり
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笑顔だね笑顔なんだね笑顔だねやっぱり笑顔シアワセの素
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しみじみと節々きしむ六月は推しのお日様活動休止
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恋愛感情が分からなくって、これかと思ったら遊びだってさ
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きょうだいと犬と呼び間違え うそぴょん なんて言っちゃう父さん愛し
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紫陽花を待つわたくしは 貴方と言葉のちがいを考えている
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恨み辛み人を呪って逝くよりも『無』になることが尊いものだ
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君がほら好きだっていう煙草っていうやつ全然吸えるよ不味いけど
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浄土では父や母には会えたのか少し急いで旅立ちし兄
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面会の予定日時に☓を付け「南無阿弥陀仏」の読経を聞く
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白い傘張り付いた花びら見つけ「いつからいたの」愛し美し
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わざ かしこらざり のう こころすごせも ひとおさむる
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道行けばペトリコールが香る夜 梅雨来たりなば夏遠からじと
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苗よりも すくすく育つ 雑草は もう収穫の 時期に突入
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イヤホンで占領された子の耳に「行ってらっしゃい」は届かなくて
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左手に電話を持って謝罪をし右手はペンでお花書く癖
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ちょっとした選択で浮かぶ君の顔 別に合わせたい訳じゃないけど
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両端に 紫陽花の咲く 坂道を 墓前の君に 会いにスキップ
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あるじなき家に咲きおる紫陽花の凛々しき青に故人偲びて
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命さえあればいいという傲慢でお前を救う夢をみたんだ
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君からの 深夜連絡 打ち合わせ 雨音聴きつつ 決断迷う
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地味ながら 今日一日を 書き出せば 充実と見ゆ 母と子の時
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道標みちしるべ  示され歩く この道で 出逢えた人に 渡す言霊ことだま
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きみため たま一献ひとこん そら つきわざけど 大和やまととよ
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サバンナバナナズでプレーする息子 嬉しくもあり悲しくもある
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