金利がる 三十余年前の記憶まさぐりて 交渉難し低利のぬるま湯
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鼻をかむ なんだかそれも 可笑しくて もう5年だよ 副鼻腔炎
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移転先すぐにシステム使えないとなると吾も「使えないもの」
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たこ焼きが ジャンクフーズの 代表に 日本を背負い イベント参加
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お局のお小言おっしゃる通りです さてランチは何を食べよう
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夢の中 モノレール乗り 高層の 学校なのか 土曜の目覚め
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「すぐ使うもの」とラベルを貼っていく移転後迷子にならないように
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繰り返す 日の出日の入り 絆されて 目薬りポトリ 忘れるなかれ
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段ボール箱はファイルでいっぱいで荷解き前に吐く溜め息
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ベランダの朝 光り失せ 青空に 夜通し見守る 下弦の月
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惜別の気持ちを込めてザクザクと踏む霜柱少しおどけて
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花びらを いくら集めても 形には ならない だから あなたは生きて
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虎落笛もがりぶえ静まりつある二月尽濃尾平野に眩し陽の照る
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白雪にうす紅さして富士の山 癌も染まりぬ刹那の美かな
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久々に出したジュースを指差して懐かしいねと2歳児が言う
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昭和てふ名残の朋の寄り添いし過ぎ(杉)たる日々の枝別る道/谷中のY字路に寄せて
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三角の時間の中でカフェオレとクロワッサン食べ〇に修正
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冷え込んで雪ふる朝の曇りくもりまど窓  それより眩しい青はしらない
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Photoフォト一枚見た時に溢れかえるるオキシトシン馬はいにしえよりの人間ひとの友
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馬の顔 頰ずりしたく 身悶えす いつか受けたき アニマルセラピー
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当歳の 無邪気な眼差し いつの日か 闘志をひめて ゴールを目指せ
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久しぶりにバリカンあてて寒すぎて正ちゃん帽にて出勤するなり
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おみくじは 凶でも植える 胡蝶蘭 君との出会いは まさに大吉
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東京に 再び襲来大寒波 旧友ともとの再会熱く語りて 
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いつまでも 心を隠し 口下手な 己が皮肉か 人間らしさ
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社会の波 薄れてきたか あの頃の 幼き心 鳴りを潜めて
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腹を決め 一所懸命 日々歩む 旅立つ君への 勇気の賛歌
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朝焼けや あれよあれよと 顔を出し 旅立つ君へ 背中を押して
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まだ何を言うか覚悟もしていないけれどあなたを呼び止めている
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「あっ」といい「えっ」と振り向く見上げれば 遠く遠くに銀河鉄道
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