ねこベッド きょうは二重のアンモニャイト 一六タルトみたいになっとる(笑)>茶色と、半分白っぽいのだから
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君の正体 気づいていたんだ 底抜けに明るいようで悲しい瞳に
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力尽き 黄金こがねの花弁 はらはらと 散らすも優雅 ラナンキュラスは
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雨降れば 鹿も宿れる 軒の下 古都奈良ではと 笑みも浮かびて
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暁を覚えぬままに昼を過ぎ このままずっと夢見ていたい
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猫なりに 気遣いありて 微笑まし 場面によって 相手を選び
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たとえれば クレーンゲームは 猫じゃらし 狩猟本能 くすぐる意味で
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シンク立ちPMSを受け止めた無罪の茶碗フチが欠けている
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夢色をペットボトルで生成しトロルは眠る昼の十二時
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もふもふを 求め訪ねし 友の家 離れたくなし 帰りたくなし
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ひび割れた足をあぶくが笑うけど、それでも波と踊りたかった
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しんどいね まずはその事実こと認めよか いつも通りが しばらくできない
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気にしない気にしなーい とは思えども 最低限の朝食あさたべるだけ(食欲ないね)
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ねこアラーム きょうは「ニャーン」ときたけれど 眠くて かわいい姿見逃し
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ヤッホーと 山は「こだま」で 返事する 精霊たちと 心の会話
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商談で 結論出ずに ペンディング 前向きに対処 ほぼダメだろう
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がんばった。誰も分からなくっていい 行動したら勇気がわいた
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首に来る強張こわばる痛みに薬飲む冬は少なし春だと思う
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ボケてみる ツッコミ入れる オチつける こころの薄紙 一枚剥げる
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孫たちの入学・進学重なって祝いの春は 老後の余震/物入りだとかで支出は先に
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うすい蟹ストローのよに身を吸いて遠く離れたわだつみ思ふ
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廃線を なぞって歩いた 僕たちは あの時確かに 生きていたよね
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十二度の 細雨は春の柔らかさ いつとは無しに 冬は去りぬる
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隣の子 片耳イヤホン 俯いて ノートに落書き 謎の生き物
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知らぬうちスイッチ入り切れている憶えちゃいない指がやってる
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「勉強は 全然してない」 君の眼は 何故だかずっと 右上を見る
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駅ピアノ 拙い音に 振り向けば 幼い姉妹と そそぐ祝福
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あの春の 交わした約束 忘れても 背中預けた 我らそこにあり
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崩れ往く 街を見ながら 手を繋ぎ 二人の影は 溶け交じり合う
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出航の汽笛で目覚む長崎の朝は小雨と潮の降れる
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