蓋開かぬ油絵の具を裂いて描く剥げた床など修復のため
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焼肉屋の匂い漂う夜の道をコンビニ袋揺らして歩く
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何気なく拾った木の葉を川に投げる海へ着く頃私は何を
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新しい日の陽の光に満ちる部屋祖母の遺影が濃い影落とす
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「ここで二人……」 肝試しの三人が 花束を見つけて その団地で 暮らす人、人、人
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あなたから 返信まだかと 見る画面 私は君が 好きみたい
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姉よりの電話に祝わる誕生日うららな陽射しの弥生朔日
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今度は、今シーズンのゴルフ⛳️に向け、骨折回復とリハビリに専念かな^_^
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なんとか存命のじいじ、帰宅後、孫の寝顔で生きててよかったと
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肩甲骨より落下後、骨折の激痛で呼吸できず、立ち上がれず、🚑救急搬送初体験ありがとう
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俺が今世界で一番不幸だと思ってすぐに苦笑いする
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二人目の孫すくすく育ち、じいじは雪降ろし中、脚立から落下、肩甲骨骨折し、痛い弥生かな
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二歳児の小さな小さなことばの芽ゆっくり大きくなっております
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ねぇあなた、私はあなたを愛するわ だからあなたも愛しなさいよ
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梅の花茜思へば君浮かび我が心には春の初花かな
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昼間でも会いたくて気が狂うなら今すぐ行けよ終わらせてこい
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ハンバーグ チキンライスに ナポリタン お子様ランチ オトナも好きよ♡
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天然系・清楚系・ギャル・ヤンデレ系 いろんな「わたし」であなたを試す
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知ってる有名人ひとどんどんいなくなっちゃう、と 母の嘆きに 返す言葉無し
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額から滴る血より汗よりもお前の舌がいちばん熱い
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曲線の石の階段 ひんやりと 塵の舞う間に 浮かぶ光線
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きみだよね電車の通過するあいだ向こうホームにちらついたのは
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地獄でも天国もなし落魄はきみひとり成るただひとりでに
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春の夜に使い古したストーヴよ まだもう少し石油尽きるまで
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白赤緑糸を紡ぐ 慈愛憎悪あなたへの感情を紡ぐ
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澄み切った空の季節よさようならオリオン西にかしいで淡く
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友と逢ひ 学生時代 時戻り 記憶を集め 笑い転げる
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ようやっとベースの音が聴こえだすフォークのような春の訪れ
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雪解けてチャリも走れる小春日和の額に受ける風がやさしい
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酔いどれのたわむれなんかじゃないのにきみを抱きしめる確信犯
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