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やわらかな春の光よ見ていてね 今からわたし幸せになるの
8
あの頃と 別のカタチに なったけど 孫が手を振る 桜の下で
4
渡されしロールサンドの誇らしく赤きリボンを春空に解く
27
庭先で 土筆とふきのとうを摘む 後の手作業も たんたん楽し
19
掲げたる民族自決の正論は 常に戦の火種を孕む
18
目に見えない感情だって見たいから犬のしっぽが生えますように
4
白線がゴールラインになる人にお疲れ様とは誰も言わない
7
窓からの陽射しは膝に熱を射て 開けっ放しで車ころがす
17
戦争を語るときだけじんわりと涙を流す怖いじいちゃん
11
風そよぎ背広の肩に舞ひ降りし 桜の花は払わずに行く
21
タンポポの綿毛のように漂って俺の短歌よ誰かに根付け
8
麻雀で要らない牌はどれなのか悩むみたいな部屋の断捨離 読売歌壇2026.3.2 俵万智選6席
10
ミルフィーユみたいに厚い辞書だけど言葉が好きだからおいしそう 読売歌壇2025.10.13 俵万智選9席
6
夕暮れに 二人で歩く 御堂筋 あわい灯りが 君の涙を 滲ませて、春
4
淡い影 桜の間を すり抜けて 触れば消えて 春に溶けゆく
8
紫と 黄金の混じる あわいには 黄昏どきの 夢か現の お題「あわい」
5
この世には限りがあると諭されて今満開で咲き誇る
13
普段なら歩きもしない堤防に我を
誘う
(
いざなう
)
桜の力
20
この世から逝ってしまった人達と桜の下でおしゃべりをする
13
恨めしい 天気予報の 雨マーク 菓子器の中に 桜を見つけ
11
指鳴らし令嬢みたいに微笑むと執事の君が差し出すチロル
7
ひかり降る覚悟を決めて卯月へとヴァニラが溶けるように進まむ
22
詠み歌の自費出版を夢みるも贈る相手がいないに気づき
16
思い出す「さぞ重かろうお前さん」肩書を見る祖母のつぶやき
12
うっすらと
紅粉
(
べに
)
をぼかして微笑めば枝垂桜の妖艶なるかな
22
花冷えに 春霞立つ お湯に浸かる 昇る鼻歌 『All You Need Is Love』
6
今はもうコロナ禍思うは
稀
(
まれ
)
となり定点報告いまだ「0」無し/都道府県 新聞にて
22
無花果の枝の武骨にそよそよと水仙の白 病める身の春
21
咲くたびに
庭のさんしゅうと歌ったそれは山茱萸ではないらしい
(
今寝たきりの母さんが歌っていたな庭のさんしゅう
)
/山椒とか
15
限りある時間をフルに使い込み無駄を重ねてまったり過ごす
4
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