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2025年2月から短歌始めました。

山と谷 繰り返すたび賑やかに 鶴や蛙が折り目正しく/「折り紙」
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ハグをして たわいないこと笑っては 触れずに心のキズパワーパッド
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この草の背丈くらいで土手登り 万能感で世界輝き
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背丈ほど草むら分けて虫分けて 登り初めて見る屋根と川
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閉じこもりもうどれくらい経っただろう 雪溶け桜散りて五月雨
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一言の挨拶残し振り向かず ゆらり長尾に告ぐ「またおいで」
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湯気上る 母と銭湯 濃い夜空 シリウス オリオン 一緒に帰る
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凶暴な陽を避け陰にへたり込み 見知らぬ犬と 壁に張り付く
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威嚇する 身体が泳ぐデカい服 舐めさせるかよ 私の道で
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覗き込む向こうもこちらと同じ顔 揺れる我が身の世が映しと知る
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柔らかな土踏みしめて目が覚める 指先残る芥子の感触
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古紙入れの印刷がないチラシ裏 記憶の中のスケッチブック
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先人がつけた道筋ただ歩み ふと見回せば 叢の中
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柔らかな陽差しの中で微睡みの 魔に抗ってる猫パンチ
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なんとなくやったらできた初心者に 越される年数 息せぬモチベ
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玉の緒の いのち短し 舵利かぬ 吉凶禍福 長閑やか願う
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スマホ置き コート羽織って 傘を取り スマホを忘れ ああうらめしい
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両脇に建ち並ぶ家 私沿い 空見えぬ今 暗渠と呼ばれる
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蝶番 僕直すから開けてみる? 君次第だよここから先は
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火葬炉に残るリン酸カルシウム 土に撒いたら私が芽吹くよ
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焦るほど 鞄を泳ぐ小銭入れ 旅先のバス 整理券どこ?
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高速で過ぎゆく階層傍らに 隣のビルの驚く目と合う/『落下』
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磨かれて石と見まごう光る床 重みで軋む音で木と知る
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花が散り 人も散り散り 花筏 花も若葉も ただ淡々と
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気取られず 後ろ上段回し蹴り 壁で踏み切りドロップキック
3
反射してかたち現す 粒と波 全て飲み込み平穏を得る/「黒」
4
遠くからカスハラ響く声呆れ 顔見てみたら身内で二度見
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100円を拾おうと手を伸ばす先 ゴミを認めて拾う屈辱
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余白って優しいようで残酷だ 「」に宿る「美」より 介錯求む
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いいですか?これが短歌の赤ちゃんです どう育つかはあなた次第で
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