届きっこない文章をしたためて涙噛み締める春の夜更け
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えっとあの 急にごめんね 呼び出して ずっと前から好きです、なんて
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負けいくさ受験勉強足りぬまま試験日迫り最後の夜に
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一週間というくくりを忠実に守る世界で生きるヒトたち
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朝起きて弁当作る母の背に「もういらないよ」言えぬ(癒えぬ)三月
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焦燥感極まり深夜、幻想即興曲のように走った・
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ぬっとりと歯に纏わりつくキャラメルを食べたい 人を殺してみたい
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よく晴れた春に襲ったかなしみが実を結べばと、そう想う今日
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君が空気を震わすのを見るために 好きな映画のことを聞くなど
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白の梅かほりかすかに咲き誇る天満宮へ飛ばんとばかりに
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うたた寝にもう会えぬ人現れて泪が軌跡を頬に図示する
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ふたりぼっちグレープフルーツ色の空風は飯の匂いの街角
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僕が学年で一番尖ってます。さてXは何度でしょう?
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この部屋でポトスの葉にも私にも等しく降り積もっていく埃
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1:1イチイチのポカリスエット、ソーダ割り。セコくてワルい大人になった
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高熱の涙が冷えて枕まで伝う 効いてる証だと良い
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春の日のタイムラインの花畑クラゲのようにたゆたう深夜
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背を向けて眠るあなたの傍らで 「夜 長い 暇」って検索かける
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濡れた肩 土砂降りから逃げるよう雨宿りのうち 乾きはじめる
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「我々」という幻影が具体たる「我」らを轢き潰してゆく今日も
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YOASOBIを聴いてるきみの横顔はなんだかとても憂いを帯びて
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目立たない僕が勇気を出せたのは「卒業」という言葉の魔法
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情報の激しい波に溺れそうそんな夜には一人星見る
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炭治郎声が聴こえるはま寿司できみとふたりのお寿司の夕げ
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胸にさすコサージュ 春の息吹はもう三年間を流していった
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「死にたい」も 明日やろう、に回してた そうか、もうすぐ春になるんだ
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振り返る君の頬む朝焼けに見惚れた僕の胸は朱が差す
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赤いきみ 僕をみる目が 優しいから どこかで期待を してしまったんだ
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右左ちょっと瞬きとか出来るカワイイ何かになるから推してね
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君の見る恋の夢ってえぐみがさ、までは覚えている獏の愚痴
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