振り返る君の頬む朝焼けに見惚れた僕の胸は朱が差す
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赤いきみ 僕をみる目が 優しいから どこかで期待を してしまったんだ
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右左ちょっと瞬きとか出来るカワイイ何かになるから推してね
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君の見る恋の夢ってえぐみがさ、までは覚えている獏の愚痴
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約束を忘れて二人みずうみを見てる 世界が更新される・
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コピーアンドペースト愛でさえほらいくらでも作り出せる世界だ
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ご婦人よお出かけですか白昼のやわらかな風を手繰るカーテン
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秋空に 「あれ知ってるよ」 子が言えばスカイツリーが少し微笑む
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椅子にだらりと垂れた右腕の指先にふれた風がやわらかい日
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真夜中の赤信号に立ち止まる世界はひとり何を待つのか
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「七七でダサくなる」って先生に言われたけれど、まだ短歌詠む
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いて 散ってしまった諸々を 惜しい惜しいと抱きしめている
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この土も幾千年の暴力の記憶を秘めて春の芽を吹く
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春だから? いつもの眼鏡外してたバ先のあの子 不覚にもキュン
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ピザの切り方で人間性測り俺は切るのを任せるようなやつ
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靴下に穴が空いたよ うららかな日差しに足の指が乱入
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ドッペルゲンガーみたいな人を見つけても 来世も君でと思える人間
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前髪を切りすぎた日の翌朝は光合成がしやすくて良い
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改札を通れなかった人を見た 歯車が少し軋む二秒
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運転見合わせに親指立てそのまま釣り銭トレーに押しつける
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子の言葉 聞けぬ親の子 教員に履き潰された、白い靴下
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学校のための犠牲だ。一人や二人。所詮他所の子。なに大げさに
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聞き飽きた鳥の声だね、僕たちは。渡っていこう 風のくさはら
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聞き飽きた鳥を肴に、呑んだくれ。猫と戯れ、まどろんでいく
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思考力 下駄箱のなかいれたまま。心の銹た、子等の旅立ち
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校長は、地域のための学校と言いつづけている。子供らでなく
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洗濯機に履いてた靴下放り込み冷え始めてる春の指先
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プラカード持てないけれどこうやって三十一字みそひともじで平和を願える
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スマホカバー青と黄色の紙を添え反戦の意をここにあらわす
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白く淡くふわふわゆれて花は咲くこんな涙は散ってください
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