ほんとうに疲れたときほどほんとうにねむることなどできないと知る
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雨雲の「ぐ」に感じてる灰色で苦を愚に変えて陰る皆の目
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本心を見たいと膜を破く人散らばる心誰も拾わず
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街並みを作っているのは街であり人並みを作っているのもまた人でした
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衰弱の叫びと表し点滅すそれを感じてうざがる家主
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ダメなとこばかり数えて生きてきた あなたの声が上書きしてく
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そのままの君でいいんだ君だけのひとつひとつを百の言葉で
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冷や奴これさえあれば父の日も生姜とネギのせ夏日のビール
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紫陽花を活けてこどもを待つ部屋ではじけたのぞみ紫陽花おたふく笑う
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夜が明け今日が確かに始まりぬ様々な音戸外に増えくる
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雨の始発どんどん進むよ、仕事場へいつ晴れるのかな?と祈りつつ
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朝食後の涼しきうちにと庭へ出てドウダンツツジに鋏をふるふ
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暗闇で何を映すかモグラの目 君は去り行く 我は盲目
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悲しみは 流れ落ちては 消えてゆく 歩みをとめず 進めるように
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火照る脚 不安を数え 膝を抱く 今日も揺蕩う 思考の渦巻き
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今日もまた 眠るために 目を瞑る 止まらぬ不安と 脈を数える
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心臓を 握りつぶすようにまた 息を吸い吐き また息を吸う
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卑下をする 度にもがれていく手足 どこにも行けない 飛べないままに
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お世辞でも褒めてもらえぬ身姿の今をけなさぬ人が居るとは
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「スタンプ集めて交換」 それで、"絡めてくれる指"は何ポイント
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公園でアリさんつぶしたママやパパにはナイショだよテディベアさん
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トラウマは、あるけど喧嘩を売ってみる いま最高に楽しいよって!
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朝焼けが 車窓の中で 動き出す 午前四時半 渋谷〜原宿
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恋すると必ず聴きたい曲がある ドビュッシーの『アラベスク一番』
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今朝までは確かにそこにあったのに 消されたログが眉間をえぐる
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何のため 生まれたのかは 知らぬまま 毎年今日は リスタートの日
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あなたとのお出かけの予定できたから 今日はスティックパンだけ食べる!
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明らかな負け戦だと言われた日 知るかよ 後から笑えれば勝ち!
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大好きなあなたが推してるものですし 調べてハマりまた推しが増えた
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ボディソープの匂いが記憶に残ってる 物悲しさも小指も全部
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