夜晴れなん 天気予報いへり 冷たきマスク 恋の結末を知る
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馬鹿だなあ捩ると捻るじゃ意味合いが違うよ今からお前を捩る
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駐車場骨董市に並んでる腕時計には「フランク三浦」フランクミューラー
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キッチンで こっち来るなと うるさいな 手伝い出来ず バレンタインデー
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生煮えニンジン熱々ポテト、デパートのパスタ 父との思い出
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貧乏は暇無しなんてご冗談。金が無い分、時を吸われる
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ちら見した隣の部屋の玄関に ワイヤーシェルフの靴棚を見た
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砂山の砂太陽に焼かれいて時々強き風に流れる
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高き音夏の空へと響かせて思ひきり蹴るかんけりの缶
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このピンチ、生まれるまでに払う犠牲。状況の価値、背景直視。
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厄年は去ったのだな雪柳の芽が揺れる朝
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未完成なんぼのもんじゃい不完全なまままた朝でパジャマの君よ
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不調なら楽しむ時だよ最後には冷たくなっても笑顔が残る
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人間は巡り巡って巡るもんだろ。今日は昨日に、友よここへ
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未来へと投げ込まれた君。赤い本。乗り込む列車の行き先読んだか?
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心には 誰にも言えぬ 望みあり ひた隠しても いずれはバレる
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悩みなど 大きな波に 飲み込まれ 風に吹かれて 消えてゆくから
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欲求も 抑圧されて 粉微塵 泥に塗れて 発酵堆肥
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悲しみも 慣れてしまえば 影薄れ 人格となり 発酵堆肥
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腕や肩 背中に当てた 機械から 振動もらう ちょっと快楽
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晴れた空 雪解け水が 音立てて 流れる様を 春だと思う
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傷つけず 押しのけもせず 労わりて 大事にしよう 小さき者を
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明日はなし それでも今日は 元気出し 生きてみようよ せっかくだから
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雪降らば 心もなにか 浄められ パソコンの位置 変えてみようか
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鼻水を 啜る音まで 入るから 今日の録音 中止にするわ
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信号で停まると伝う一筋の涙の如く雪は流れて
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パウダーを使う工場あるあるで デッドストックに粉雪積もる
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「好きだった」「大好きだった」なにもかも過去形で告げるお前はずるい
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意識とは成長を続ける神 量子力学で言えばそうなる
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長年の恋が一つの結末を迎えた朝の君の味噌汁
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