「演じたい」なんて嘘だよほんとうは殻を被って愛されたいだけ
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気に入った傘はいつでも見失いビニール傘をさし続けてる
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贖って許しを得ると信じてる人の心には消せない十字架
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「シシャモのね おかおもたべたよ ほーらみて!」ちょっと自慢げ 笑顔の五歳
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月見るといつもあなたを思い出す遠くで同じ空を見ている
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ねこと暮らす部屋のだいじなお約束 ねこの習性・ペースを知ろう
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ヒメボタル 儚き光の点滅よ 寄せては返す波のやうなり
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早起きし 用事役所に備え とっときの クランベリーのベーグル食む朝
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端がね ちりも積もれば山となる キミに敷かて 燃えるならよし  / オムツ
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ギャンブルに 脚が向いたら「君想い」 その金握って 未来に投子とうし
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一粒の塩を落とした水を飲む 我なる海に夏を伝える
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ピンチには守ってくれる全力でへなちょこだけど君はイケメン
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たくさんの椅子が並んだ店先にifの貴方がたくさん座る
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ひと筋の 光を見つけ支えとし 未来明日を向いて 前に進むと
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細くとも大樹を駆けて天を行く長きに渡る蔦の精神
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雨のそら肩を並べて座るソファじっとり触れる梅雨の体温
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曇天を割って街へと真っ直ぐに差し出されたる光のタオル
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どろ垂れる顔のおじさん御守を取り出したるを視て想う先
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眠れずに迎えた平日一日目電車に揺られまだ夢うつつ
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夏がくる山の花恋い高原にキスゲの海が空に波打つ
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おかあさん海老好きなんじゃなかったの。あなたにあげた鶏肉とおなじ
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汗ふきの マフラーかけて夕暮れの散歩に探す 短歌うたのタネなど
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三十万余の医師向けサイトで吾が短歌うたに気付くはわづか十名余らし
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早朝の畑に我を待つキュウリ ト音記号に似て曲がりおり
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寂しさも悲しみもまた愛しくて 人より我を思ふ午前四時
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古稀ゆえに再び会えぬかもしれず「今までありがと」心で伝える(友といて)
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寝られずの宵に窓辺に立つ私。 初めて気付く夜の明るさ。
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こうしてる間も地球回るなり 戦地の子の夢安らかであれ
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ただ聞いて欲しいだけの日もあるんだよ 画面の向こうの 貴方にむけて
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「また明日」 笑って交わせる 幸せを 抱きしめながら 眠りにつくの
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