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まだ夏よ上から蝉の声ひびき下から鈴虫鳴くまだ夏
8
二つ目になれないからと落語家の道諦める一つ目小僧
9
あの
婆
(
ばば
)
に雀が宝やるもんか小さいほうも中はお化けさ
11
チビ猫の
せいかく
(
性格
)
おっとりまいぺーす(そしてビビリ)ちま猫「ふれんどりぃ」で甘えた
11
ラピュタパン なかなか きれいに作れない それでもパズーとシータの気分
12
わたしのかみさま 詩の中メロディの中ネタの中ふるまいの中に
7
百円で買える青菜は豆苗と小松菜だけの秋とは名ばかり
27
聞き忘れ想定内や気遣いの玄関貼られたホワイトボード/排水管更新工事
10
引き潮が戻らぬままに荒磯の蟹は遠くの汀をおもう
11
凍えたる指で擦って火を灯す馴染むジッポの暫し温もり/季節外れ
12
大相撲土俵の蛇の目踏み越して勇み足にて黒星となる(題詠蛇 )
4
白猿
(
ハヌマーン
)
と鳥と熊とを戦力に ラーマはシータを奪還したり(桃太郎はラーマーヤナの系譜?)
4
秋桜はまだ咲かぬ土地に暮らせども皆の歌にて花だよりを知る
19
勉強をしたいと思ふ吾に免じ 野の花模様のノート買った日
9
あの草を取ればいいとは分かりつつ 手は動けども足は動かず
9
くたびれた古き自転車その荷台年季の
入
(
い
)
った紙芝居観て
14
古稀といふ通過点すら理由にし旅の計画横浜、鎌倉
8
アンテナを張り巡らせて言語化す短歌をしてる人間の性
14
ざらざらと山崩る音 今日もして 豪雨の爪痕まだ足らぬかと
10
ゆるやかな寂しさのあり九月には 秋明菊の蕾見に行く
15
地区と町隔週ひらく秋祭りジュース屋になり輪投げ屋になり
15
改宗した人喰い部族食前の祈りしてから宣教師を食う
7
強烈な朝日の暑さに耐えかねて 車で往復ドラッグストア(
50
㍍先)
7
子猫詰めリュックサックで夜を往く国境の橋その上辿り/また筋肉少女帯パクリ
5
心臓が刻むリズムに棲みついた魔にゆるされたうただけがうた?
6
犬わかる猿はギリギリ雉は何故?戦力なるかな桃太郎よ
11
今もなお言えずに残る心には静かな波が寄せては返す
7
浴槽でカミソリ刻む薔薇の肌痛みも痺れぐっと手握る/怖っ!
4
日焼け止めチューブもこんなにやせ細り さんさんまぶしい夏も過ぎゆく
12
屋根の上アンテナからの毒電波ムラサキ色の蝶が留まって/筋肉少女帯より いよいよネタ切れ
6
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