苦労して生きてきたとは言うもののお菓子と番茶で幸せな祖母
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冬木立 しらじらと影引き延びて 棒立ちの犬こちら見てゐる
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母が朝急いで電話してるのは締め切り前のおせちの老舗
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クリスマス父にもらったプレゼント赤いソックス中身はお菓子
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あいつには抜かされないと思うのはテストの点より恋の駆け引き
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また来たのそういつも君言うけれど言ってしまうよ好きだの何だの
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寒鯉をそぎ切りにしていただくと釣り師の踏みし雪道思う
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駆け抜けるトライを決める花園の歓声の中もみくちゃにされ
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粉雪が23センチも積もりたり翌朝凍らなければ良いが
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楽しみの忘年会に君は来ずねぎらいよりも恋が疼いて
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まど越しに シンシンと降る 雪ながめ われが思うは あすの雪かき
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らくらくフォン使えないまま旅立ったばあちゃん夢で話しましょうなう
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狭いぼく見たいものしか見ていない瞳にナッツをトッピングして
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丁寧な除雪を終えて戻りくる夫は手指のみ冷えるといつも
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ヴァイオリン 私の意志と心の絵 それは夕焼けそれと朝焼け
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Boarding 眠りに落ちて 目覚むれば リアスのつづら 灯り揺る伊勢
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雪の積もった電灯下で君と交わす雪解けするほどのキス
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僕の声、貴方の声と交差する 「育ててくれてありがとう」って。
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待っていたこの日の為に生きてきた 土曜にボッチで「はたらく細胞」
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我の名を呼び捨てで呼ぶ貴方きみの声 世界で1番優しい響き
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友人の誕生日のプレゼントネットで買った美容ドリンク
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白染まり 凍える日々に 息漏らし 早く来てよと 春を呼ぶ声
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先人の歌論が載った本を読む知識身に付けトライするのみ
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人波を 縫いし進めば 目の前に 水面みなも揺らめく 睡蓮の池
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さよならの温度を上げろあのひとに火傷させるくらいの熱さに
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年内に積み残したこと数えれば 年賀状はもう売り始めてる
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前を向いてずんずん歩くと勇気だけが沸いてくる寒空の下
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大掃除頑張りませんと宣言し師走の重荷半分にする
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風花かざはなに ほほを叩かれ 振り返る 赤城あかぎの山を 雪雲包む
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百年後私はどこにいるだろう考えようが答えは出ない
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