三歳の娘が布団で海老反りすアシカショー見た日の夜のこと
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広げる手貴方の胸に飛び込めば 秒で戻れる青春アオハル時代
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散歩から帰った居間は暑くってそこは晩夏で冷房をつける
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「秋だよ」とトンボは翅を光らせてひととき蝶と競演叶う
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不思議よな冷やし中華にのせるのは 焼豚よりもハムがよろしき
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好物の冷やし中華で晩酌ぞ 錦糸玉子に胡瓜に辛子
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君いわく憂いではない泪なら海へ帰るか僕に沁みるか
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よそ行きの切り方をする初物の梨を二人でいただくときは
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手を染めた趣味の候補は数知れずどれも続かずモノにもならず
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「あたらしい宴のお告げ」夏だから昼の陽射しに琥珀ビール輝き
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夏の宵 酩酊すれば 惑いにて 樹々に微風 吹くは恐ろし
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にんじんが29円に惑わされ 使いきれないならば買うなよ>自分
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串かつのささみなんか誰食うの? たまねぎと豚いかと芋だろ?
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月並みね たばこと朝日 バンドマン 誰が神輿を 担いでるのか
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湧き出だす プレイリストに 落下して 濡れたスマホの 朝日が染みる
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秋だからもう赤とんぼが飛んでいるつがいだったら許さなかった
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空き缶のフタ外さなきゃ資源ゴミ外せば不燃ゴミになる謎
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詰め替えたばかりのウェットティッシュに告ぐ 人見知りせず続いておいでよ
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ニット帽母の手作り喜ばぬ私であった後悔と逢ふ
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「ご配慮をもっと周りにご配慮を」何時でも人に求めてばかり
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アイドルの踊る間奏そこにあるブルー・ノートで泣いている僕
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工事用掲示板には空きが有る「皆さんいかが」と 貼りたし貼りたし/排水管更新工事
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洗濯を昼の食事や冷蔵庫休息よそはいかにしてるや/排水管更新工事
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陽を睨む 向葵はうなだれ種を蒔き 汗もかかずに 翔ぶ秋茜/いつもの散歩道
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ねこたちや そのピンポンは てれびさん チビ猫とくに ビックリしちゃう
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熱帯夜免れたのはひさびさか 日の出ゆるりと 風さわやかに
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床屋から美容室へと変えた春 少し大人になれた気がした
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長生きの 夢を新たに ドラえもん 本物の君 必ず会おう
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大きめの浮き輪を見つけてはしゃぐ君 今年の夏が来たなって思う
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寝る前にベッドに並べたぬいぐるみ君が名付けた「見守り学園」
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