教室の外は今日も雪 ストーブに暖めた 母が持たせてくれた手袋を 両手にはめて校庭へ急ごうよ
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初冬を気付きもせずに何故か皆小春日の昼ゆっくり進む
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きゅっと音鳴りずれていく切り口の悲鳴に耳を傾けたげて
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最期まで切り離さないクックドゥCook Doつまずいたならお辞めなさいと
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「この人は 僕とおなじだ」 何度でも 雨の降る度 錯覚をする
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おぞましき色の重力の中、ある一瞬、あの顔だけがはっきり見えます
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おぞましき色の重力のなか空を見ようてんだから狂ってしまいます
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はんぶんの暴挙にきみの輝きが広がってゆくマニュアルの中で。
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完璧以外の言い訳に ちょっとヒビ入れ舌を出す ずるいずるいずるい
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最後まで踊っていたいただひとり 靴が脱げてもでたらめに踏み
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しそこんぶ ごまつきしおむすび もち麦に 春の七草 まごころパック
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「壊れろ」 と 僕という脆い容れ物に 流し込まれる 異物の言葉
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薄っぺらいチョコも気軽に贈れない 「大好きです」 を ✕で消してく
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なにもかも ぶちこわしたいと 願うとき 心の刃が いちばんきれい
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窓際に取り残された風鈴を指で叩くつつくと夏の少年
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雪のせて頰を突き刺す北風は君に会うまでの凍るため息
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話したこともないけれど君の隣はあの星の死より重大
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そこにある月曜実施が絡まって土日束縛クルシイ短歌
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短歌なんかやめてやる 嫉妬虚しく「んか」言葉あそびをおぼえる
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待っていたメールに想定外の先方の期待が載っていた
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冬の陽に「時治会案内」板白く映えてこの町「きっと大丈夫」
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秋桜あきざくら 花壇の隅をゆれていた 足のはやい人すきだったころ
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君のため 真冬を好きでいたいから ココアの色のスウエットを着る
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届かないと わかっていれば走らない 手を伸ばそうとも思わないのに
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額縁に入る貴方に触れられず 代替品を迷路で探す
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糖分に いや待てこれは 会う君に 話の話題に ミルクキャラメル
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目立たぬとも 散る時に魅せ 花爆弾 風をまといて 届け彼方に
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月影と ラング・ド・シャの足触 まだまだ遠い天竺までは
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天秤に命とかけたオピオイド おやオピオイドが二グラム重い
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雨ですね 空にお日さま 見えないが そこに居るのは 確かであるのに
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