君のため焼いたケーキも変わらずに君が知らないところで死んだ
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「愛してよ」「相手を間違えています」「分かっているわ、練習台よ」
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この匂い纏う女のあざとさを教えられたからもう逃げない
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まさかだよこんなことがパイノパイ今日と明日は私のものだ
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神様に僕を理系にしてくれと祈った夜のLINEの既読(かぎりなく朝に近い夜、科學的でない人を貴女は愛するのです)
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切なさがまぶたに口づけする夜は恋を知らない子供に戻る
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4212よんにーいちにー」これ私だから。なにって。鈍感だよね、お前いつもそう。
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我が犬はハイスピードで飯を喰う味わうことができない寿命
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この歌をいちばん理解できるのは二日後のこと 覚えておいて
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下り路線、昨日は喪服で乗っていて 今日は上りに Tシャツで乗る
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幸せが少女の形をしてるなら抱きしめないで誰も彼もを
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猛烈に結婚したい昼下がり肉じゃが作ってみたはいいけど
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悪態が花の名ならば朝顔はタバコ臭いわどっか行ってよ
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君と食う パキンと割った氷菓子 病床だとは思えぬ明るさ
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焼き鳥がよみがえらないか心配で串を刺しているのでしょうね
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放課後はモラトリアムの特権ね うさぎ跳びする吹奏楽部
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ひな鳥を踏み潰しけり我が踵 卒業式の前のお風呂で
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アイドルになれなかった課長です 握手はただで構いませんよ
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三角形図示する横顔以外だめ 家庭教師を値踏みする朝
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透明の貴方はクラゲ猛毒にいつか刺されて死ねますように
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満杯の灰皿に溜まるフィルターと香る柏葉紫陽花の白
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エメラルドグリーンでもターコイズブルーでもない色のアウターを着る
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日に焼けた写真のように毎日の暮らしが奪う記憶が怖い
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土ぼこりを舗装道路にまきあげて雨がぽつりとふりだしてくる
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心の摩擦係数の求め方?見えないものの話をしよう
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どこにでもある名字だと言い聞かせ 君を感じるためのコンビニ
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紫陽花が青く咲いたら思い出すほんのり甘いあなたの匂い
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とてつもない でかさのテディベアになって 疲れた貴方を ダイヴさせたい
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さみしさを誰かの笑顔で埋めるより知らない人の不幸を探す
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おりがみで作る花々うるわしく細部に宿るそこに居る神
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