Utakata
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拓治
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軽やかな音楽に乗って、私は深く喫茶店の席に座る 何やらゆるゆる弾み、くつろぐ空間
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仁淀川を渡り 裸足で歩く 夕方の南風に流れる 揺れるような髪
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夜が明ける 空の黎明 紫に 蓮咲く頃 はや目を覚ます
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軒下で目大きく開ける金魚玉 我と見つめ合いヒラヒラ揺れる
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「金魚売るオジさんどこへ行っちゃうの?」 子供の帰る少し前のこと
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水中のカメラの如く水眼鏡「ここは南国土佐ですよ」告げ
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漆塗った古いお椀に 一カ所ケガシタ子供の 手の爪の跡
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東西の町が争いぬ水論に 川幅狭く武士の高楊枝
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山二ツ 囲まれて引く 田草取り 手拭い下げて 捌きいるかな
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早苗饗(さなぶり)に田植え歌の演習を乙女するなり麗しきかな
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隣まで溝さらいする母がいて皆に感謝され顔晴れ晴れと
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田掻く牛 牛久保谷戸で 控えめに 水を舐めるか 眼を細めつつ
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高尾山春の霰にぶち当たり車の窓は固く閉じける
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虫達が外界へ出る 穴から這い出てゆく 春雷を合図にして
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4月に取り残されたように降る 少年時代の春雪の跡に 突如訃報が届きぬ
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菜の花はなんの花 この雨の名はなあに 「菜種梅雨」と 隣のテレビが言いました
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桜咲き風のゆくまま散りぬけぬ乙女の瞳の中の風景
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仏様を眠らする 安らかな春の風 お花が子守唄を奏でている
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遠く遠く近くまで来(きた)る春の闇は 私の恋の夢を覆い隠していた
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朧月よ 雲から見え隠れしてしまえ 私の恋心があなたに 少しくらいは分かるみたいに
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春月夜はまどろみの中 あかときの部屋に入り込む
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春の雲はポカポカ軽い 今の想いのす 私みたいに
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春の空は泣いている 心は春雨のように泣いている 今の私と同じように
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惜春に 春の彼へのルンルン気分を 詫び状の隙間に記す
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目借時女の子達が呆然と 卵投げ合うの眼瞑りけむ
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花の頃 小学校に目を輝かせた 新入生が覗いていた
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祖父の背におんぶしてもらいあたたかし 目を覚ませても息はスースー
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「ほんとかな ほんとかな」今夜 七時半 夕休みしつつ 明日の夢想
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一瞬の 出掛けた直後 春寒き 風の舞う中 詩の浮かぶ道
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焚き火くべパチパチ鳴りて底冷えの地に舞い落ちて夕映え覚(さ)ゆる
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