清明よ その響きだけでも嬉し みなで清らか美しく行こ
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通り道 知り合う猫は過ぎ行きて  こちらを見やる 私と同時に
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桜咲く 枝なりに続く蕾らに  さあひらけよと 微笑みながら
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青空に 満開白き 桜花さくらばな 儚き老いの 目に焼き付けて
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春雨にぽろりぽろりと練習曲 溶け合ってゆくまどろみの午後
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春らしい陽気となりぬ まぶしくて 目を細めたり 窓辺の猫のよう
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ハミガキ後 歯の薬塗った母が呼ぶ しばし喋れない 手招き来て来て
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コンといふ軽い咳が出る 疲れたか 呼吸器系がどうも弱くて
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孫と行く 爺婆との旅 越前へ 迫力溢れる 恐竜の国
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たそがれても 新品のにおい この時期の 文房具売り場 ついフラフラと
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春風は 始まり以外 許さない 桜ひとひら 舞う灰神楽
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一年で君はドラムの腕を上げ 未来の夢を真っ直ぐ語りぬ
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今週も半ばを越えて振り返るちゃんと自分を大事にしたかな
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匿名でSNSを飛び交へる言葉にひそむシャーデンフロイデ
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もやし煎りサッポロ一番味噌ラーメン土曜日昼のアルバム開く
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さいころで6が出たけど3くらいしか進めない人生だった
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カーテン越しの朝の怖さをわかるひとになりたくなかったなあと
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春雨にビニール傘をまわし持ち百万画素の透明に濡れ
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新年度、花見兼ね仕事仲間飲み会、まあ、楽しくやりましょう☺️
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始発、次の駅で入れ替え多し、座れ朝電活で沈思黙考🙏
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愛される夢の切れ端無様に追いかけ幻のように眠気は消える
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海の向こう 沈む瓦礫わがやに 思い馳す 波に飲まれた 夢と希望と
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ねえごめん 常識的な時間では徒に過ぎ生きられないの
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初恋のあなたを想えばさわやかな風が心をそっとなでてく
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明日もまた眠気と戦う午後になる 白む夜空を横目に床へ
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やることとやりたいことが残ってて 疲れて帰って朝まで寝れず
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虫たちも春の空気に寄せられて姿を現す通学路にて
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今の生活は充実してるけどあと恋愛で完璧なのにな
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濃いようで思い返すとバカばっか大学生も折り返し地点
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旅の帰路 薔薇の生垣 隣街 一人では気づけなかった その美々しさに
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