好きという気持ちを確かめ合うようにつないだ手から春があふれる
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完全な 陽射しはなくとも 花金の 午後を照らして くれてありがとう
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もう二度と猫と暮らせる事はない借家の中で岩合光昭
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漫画かよ!シフォンケーキが膨れない塩と砂糖を違えるなんて
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微笑みに満ち、ふと心暖まる 優しき風、春の訪れのごと 日常の隙間に、潜むぬくもりに ほのかに胸、喜びに満ちて
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父の寝る介護ベットで昼寝する 娘の匂い残して帰ろう
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約束をしないでふたり離れても 心繋がり気持ちあふれる
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君想い 春雨見上げる窓辺から 季節外れの 寒さにファイト
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やすらぎのカフェインレスのカフェオレと 肉球まんじゅうイチゴ味、癒し
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うそつきの君と会う日はいちどきりの春のはじまりと決めているのです
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春の花ほどなく風に散るを知る「はかな」きいろは人偏ひとへんの夢
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一年の経過観察終えた日に遠回りして桜見にゆく
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排水管清掃の間 ねこたちは 寝室にこもり アスレチックだ
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春の陽にはためくパンツは応援旗 五枚六枚トイトレの子へ
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向かい側座席のラブラブカップルの四十年後を想像してみる
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青空の天に還りし我祖母よ 涙はでぬわ 笑顔で贈る
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ゆっくりと 階段の ど真ん中歩く イヤホンの中で 私は歌手になる 
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猫という字はヒトの背中におぶさるネコの重みと温かみを感じる漢字
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くたばれ くたばっちまえ 私のことがいちばんなんかじゃない私なんか
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肌寒く 花見は短く なりそうで そのあと楽しむ 二人をうらやむ
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サンサーラまた会いましょう また会いましょう 珊瑚と浜辺の砂の約束
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あのときに言いたくなかったさよならを 桜のしたでそっとつぶやく
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ぽてぽてと オチリを揺らし ねこあるく おひるのあとの「ぱとろーる」なり
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1週間経ったデコポンは無理かなぁ フードロスとかなるべく避けたし
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朝食のりんごに久々ありついた 実家居るときは 母のぶん優先
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断ち切れた 幹の枝先 咲く桜 げにその姿は 命の息吹よ
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飽きるほど聞いたあなたの鼻歌がわたしにうつる この距離がいい
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ああこれでいきさつなんぞ知れぬまま終わるんだなとニュースを見つつ
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予報士の「ヒノキ花粉のピークです」 やっと見えてきたトンネルの先
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嫌いじゃないむしろ夢中を念頭にそんな気は無い素振りの葛藤
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