六人でご飯つついてニコニコで 心はいつも涙でいっぱい
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黒糖の寄り添う味の梅ソーダ 汗ばむ喉を通りすぎてく
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夜の道そぞろ歩けば夏の匂い 肌まつわる風 あんず色の月
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人生は シナリオがない ドラマかな 主人公は どこまでも自分
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あの頃は毎日聞いてた笑い声 鼓膜で吸えるカンナビジオール
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私「トマト煮のチキンの感想いかがかな」旦那「今日はお口が歯医者の味で」>あっそ(苦笑)
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貴方との絆が深くなるほどに 「好き」の言の葉希薄になってく
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夢の中だけでも誰かに好かれてたい 月を見上げる狼くらいに
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方眼のマス目を埋めた周期表、水兵リーベはきみの手書きで
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寝ようかな そう思うのに 足の上 ねこが乗るとき こころがふわり(詠みたくなる)
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貴方から貰う香りを纏うのは嬉し悲しき後ろ家庭の香り
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君からの ノックひとつで 舞い上がる 僕の心の 扉を今日も
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白昼夢 まだ制服を着た僕が白球を追う 血の味がする
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試行錯誤 適量判明 7分目 全部かけてた 納豆のタレ
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甘やかな香り追う先くちなしが言う俯く日あったっていい
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ビール飲んでもまだ終わってはいないから明日も勝てと乾杯にする
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混じり気なしの悔しさは本気で頑張ったあなたの特権だよ/決定戦敗退
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ふとももにジーンズはりつく天気予報告げるもうすぐ梅雨に入ると
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全国に やっと出ようと決意して 体精神メンタル 限界突破だ/サバイバー
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傷ついた女は一人あてもなく夜汽車に乗って北へ旅立つ
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梅雨空や 夢が一つ崩れ去り これから先の命の暗さ
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蛍棲む 夏樹の冴えの 沢の音や たまゆるものへ よばふ月かな
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ドライブは人形供養へゆっくりと雛人形と子供大将
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寝不足で 空っぽになった 脳内を コーヒーで埋める 午後三時ごろ
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花が散り 青く茂った ツツジ刈る 来春彩る 花芽の為に
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4歳は「さしすせそ」が言えなくて 「おとーたんとおかーたんおとうさんとおかあさんがいまとぅ」元気に読む
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色彩を放つ子どものランドセル 陽光浴びておはようの声
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てのひらをなぞった指をあたらしい生命線にしてしまおうか
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渚にて消えゆく文字を懸命に書いてる君がくれる永遠
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ひそやかな気配を残し落下するいちにち花の夏椿恋し
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