特別に名前があってもなくっても えにしはなかなか変わらぬようで
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自慢かな?って言ったらきっと白けるし もう結論は出てるようだし
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掌をなぞる仕草が懐かしい 握りしめたくなっちゃうじゃんか
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ともだちの恋愛事情を聞きながらマンガを縦にスクロールする
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今ここで うん、と言えたら楽だけど 夜風にちらつく くぐもった日々
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もし君が、犬の姿でなかったら これほど愛しく思えたろうか
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あなたにはあなたの言い分あるでしょう わたしにもあるの だからほっとけ
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恨みをさ 塩振りこねて焼いたらさ 美味しく喰えたりしないだろうか
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早く寝よう もう早く寝よう 早く寝よう 打ち込む指が 眠気とダンス
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会社では私の中の怪獣を いなして生きてる このビルいつ踏む?
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立ち方が死んだ親父にそっくりと 親戚の奴等が口々に言う
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人生で一度は飲みたい赤ワイン from神の血 救いの液体
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強面の上司の私服初めて見 着せられているGAPに笑う
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子供らとなんでも話す仲だけど 元嫁のことは何も聞かない
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少しずつ君の背中を触ること慣れてきたのに必要ないね
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せき取らず 逃げおおせると 思うてか 表現の自由 かざす者共
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表現の自由でかける うさぎさん 息急いきせき切れて せきも取られず
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表現の自由と言えば 責任を負わずに済むと 馬鹿は念いて
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水無月みなづきの 夏越なごしのはらえ てみるも 千歳ちとせと要らぬ 此の世逝くだけ
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ランニング カロリー減らす ため走り お疲れ様。と モグモグタイム
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帰り道歩きスマホをする俺に 危ないよ〜と元嫁の声
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春散りて 夏吹き荒らし 去るは秋 忍ぶ冬にて の人を待つ
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春過ぎて 夏蹴散らて 秋流れ 冬きたし の人を待つ
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峰打ちの 慈悲有難し 左様ひだりざま 間も無く下る 成敗の声
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生きればと 死ねばと地獄 覚悟ぬ 腹括らぬと 口も過ぎれば
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履歴書の ブスの女の 顔加工 お絵描きアプリで 眉毛を描いた
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梔子くちなしの 香りの運ぶ 思い出は 少女時代の 詩への憧れ
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筆に墨つけし後から迷いなく 和紙に世界を作る百七(篠田桃紅展にて)
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家族とは共に行かない鰻屋の ゆっくりはずすどんぶりの蓋
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夜に夜朝には朝の記憶あり 吾の一部なりどの思い出も
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