三条
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平和とはなにか 昼間の新宿を行く人々の影は色濃く
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良くなる、と言う人がいて、壊れる、と言う人がいる あなたはどうか
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地球の裏で何人死んでも構わぬというふうに塗る瞼のワセリン
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こんなにも先の見えない人生は初めてなの、と姫君の云う
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着崩れた浴衣「ほんとに幽霊のようね」聞こえぬように囁く
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わかってて選べない道 もういっそこのままここで溺れ死のうか
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苦しさに負けてすべてを投げ出せばきっと後悔する気がするの
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耳鳴りは真夜中に降る雨に似て急に孤独を突きつけてくる
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真夜中に体温をもつ幽霊となってあなたの枕辺に立つ
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間違いもわからないまま死ぬでしょう 心を毎夜毎夜削って
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意味のある会話はしない白と黄の木香薔薇の咲く初夏の庭
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これ以上あなたとお話しできないわ電池が切れてしまったようで
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うわごとを言うわ あなたのこれからが不幸ばかりでありますように
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オリオン座ひどく明るい わたしたち振り返ってはいつも迷子で
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まるで無謬の存在のようにあなたはおり わたしがさわれば汚れてしまう
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これまでにしあわせな瞬間ときはあったはず なのに一つも思い出せない
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舌溶かす甘さプラムを食べる時私は私の堕落を思う
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夕方のチャイム/潮風/あずきバー/愛は時々簡単になる
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味ポンをじゃぶじゃぶかける たましいに味がないのが悪いんだから
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首を振るだけですべては足りたのに ふたりを縛る婚姻届
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仲の良い姉弟あねおとうとに見えたならふたりの罪はゆるされている
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君の乗る小舟を沖へ押しやった。もう一緒にはいられないから
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どうやって救おう? 波に攫われた砂のお城の王子さまなら
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虫の鳴く夜はわたしのさみしさが少しは慰められていること
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いつだってまちがえたのに気づくのはひとりになってしまった後だ
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やりかたをまちがえたとは思いたくなかったこれしか知らなかったの
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美しいあなたのかわいい片想い天は二物を与えるわけね
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ああ今宵妖精の国に行くのだわ 最後のダンスを踊ってちょうだい
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金曜はカレーの日だから駅前のスペインバルには誰かと行って
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自慢かな?って言ったらきっと白けるし もう結論は出てるようだし
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