珈琲とわがまま通した母でした会えば言いたい「似ちゃったみたい」
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夏支度 身体も服も 追い付かず 自分の速度 それでもいいと
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明日はね姉上様のバースデー 母が好物食べる日である(笑)
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曇り空 塩キャラメルの包み紙 あなたの靴音 追って歩いた
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隔たれた フォッサマグナも なんのその 想いを紡ぐ 電子信号
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とりすきな キミの為にぞ チキン入れ 私だけならツナ缶でいい
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そういえば 要介護度が下げられちゃった 大丈夫かなやってけるかな>母
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介護していますといえば「大変ね」 言われて気づくまわりの視線
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命を捨てて楽になりたいだけなのに またおきたよわたし
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ねこ踊るハピハピハッピー指で釣る魚をあげるハピハピハッピー
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富士の嶺の八の字数本なみだ糸通院のあさ曇りの空に
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今夜また浮かぶは誰の面影ぞ忘るるために飲む盃に
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爪切りを 嫌がるきみの 肉球に 温もりだけが 詰まっているよう
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庭先のアジサイ今年背高せいたかだ アガパンサスを見おろしている
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鼻の奥 ツンとおぼえる 夏の気配 ふたりで聞いた 歌くちずさむ
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そこにいた蝶をつまんでよく食べたさらさらしてて心地がいい
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保育園 階段ハイハイ登りきり「お兄ちゃん、いた!」笑顔の一歳
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ブックオフ クーポン使って十円で 買う本探すが今日の散歩
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太陽に干して乾いたさらさらの風が素肌をやわらかく撫ぐ
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色々なバランスポーズとっているフラミンゴシャツ着たるよい人
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今日はもう何も考えられなくて風通しよき地下鉄の音
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息をするように迷わず過ごしたい思った途端に息苦しさが
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店先のオンリーワンを求めない輪から外して踏まれたる花
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人生の始まりは君との別れ 目の中で青くきらめく海
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〝ぼく〟やめて 今日から〝オレ〟 と言う君が 日暮れの頃には「ぼくね」と話し
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六月の園庭遊びはイスラムの 女性ばりに日よけの先生
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初めての息子が拾ってきた石は 長女のそれとおんなじ丸さ
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降りそうで 降らぬ空見て しかめ顔 出そうで出ない くしゃみもどかし
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私いつになったら齢慣れるの 毎年更新される違和感
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曇り空湿度が高く風もなく 去年もあったこんな六月
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