Utakata
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桜咲くトンネル作る並木道 知らない記憶作る風景
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暗くした部屋でスマホの照明がゆっくり時間を掴んでくれる
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くるまった布団の外のさらに外 現実だよと鳴く
朝鴉
(
あさがらす
)
2
甘やかな香りで満たす午後の部屋 選ぶドーナツ跳ねる君の声
3
悲しみを守るみたいに巻く毛布 安心してる息苦しさに
4
やわらかい生身を包む毛布には打ち明ける傷包み隠さず
6
開ける窓吹き抜ける風纏わってすべてさらって悲しい空気
7
戻れない過去を何度も回帰する私たちだけ感じる世界
9
疲れてるだなんて感じさせないでもっともらしい言葉で撫でる
3
ごめんねと夜更かしをする心配は私ではなく
観葉植物
(
きみ
)
への光
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長い夜眠れずにまた過ごしてる見過ごせないひび日々入ってる
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長い夜明けてくれる日待ち焦がれその一方で永遠にする
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家という全体ばかりを気遣って見過ごしていた雨打たれる屋根
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暖かい布団の中は僕の海 終わりの日にもこの海にいたい
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鷺の足 川面の細い足を抜く 真面目に揺れる頭上のハネ毛
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目を覆い耳ふさぎ込み遮断するそれでも響くくぐもる鼓動
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人生の今まで出会った喜びがふと溢れたいそうでありたい
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部屋に射す朝の光は目ではなく強く心に切り口を刺す
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空の海 魚の腹を見上げてる 命のうねり星の赤さを
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布団射す時間がわかる陰影が寄り足していく皺が波打つ
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日当たりのあたたかい場所澄んだ風 ハエトリソウの求める理想
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想像をしてみてひどく滑稽な横になってる倒れた私
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夜を指しとてもきれいと口揃え皆が見るのは夜よりも星
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あたたかいうれしい紅茶で機能する深い呼吸とその後の余韻
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春を待ちきれずに枯れてなくなって冬に留まる晴れ知らぬ僕
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わからないことも気にせず行き来する半透明の君のエンペラ
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何一つ悩み吐かないヒカリイカ きれいな墨は瑠璃色の黒
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想像もしていないほどゆっくりと泳ぐイカいたらその海はよい
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この空の澄んだ自由に傾ける耳で海飛ぶ透明のイカ
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透明なイカはこの先のこの世のきれいなものを目指しておよぐ
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