Utakata
登録
Login
機会
フォロー
0
フォロワー
9
投稿数
531
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
…
次 ›
最後 »
ぽさぽさのトウモロコシの髭を持ち遊ぶ季節の青い惑星
4
まんまるのドーナツ持って夢中だね瞳に土星輝く子象
4
目を瞑りほんとうだけを思い出す瞼の裏に夏の田園
6
眠れない潰す頭を低気圧わかんなくなる痛みと今夜
4
石をどけ身体晒さずいることの軟弱とする宇宙人たち
4
軋みゆく耐えきれなかった壁そっと気にするように近づいた蜘蛛
6
気に入った傘はふつうの透明の色をしながら僕だけの傘
4
こぼれてく笑顔は床に飛び散って慌ててももう返らない夏
4
道端に何もできずに横たわるばらばらの骨むきだしの傘
5
夜の手はそっと優しい触れ方でいつも地球を包んだ布団
5
虫の死に心止まらぬ当然を悼む休みがあってよいから
4
大雨で流されていく側溝にさなぎの中でどろどろになる
6
土の中眠ったままで死んでいく蝉のことなど誰も知らずに
8
気持ちなどどうでもいいかクッキーをかわよい缶で選ぶみたいに
6
整理する記憶を夢というのなら君の顔いつ捨てたらよいの
4
やさしさを無性に得たいわけじゃない知らない人にもらう飴玉
6
夏場でも毛布に逃げる唯一の私にとって何もない夜
7
待っていた夏場の雨に喜んで夢で踊った夜のたんぽぽ
4
夏に雪降ってもどうせグッドバイ煩わしさに無視するだろう
3
早朝の大袈裟に鳴くカラスたち励ましていてくれたらよいな
8
水茄子のたっぷり含んだ水分と名前のよさに手に取った夏
5
茹でたてを水にさらしてしゃっきりとざるへ横たう蕎麦にやさしさ
8
人々のたのしみ漏れるぬるい夜はやく
攫
(
さら
)
って懐かしき冬
5
夢見せる代替品に出会えても代替品のタグは取れない
5
及ばずと立ち去っていくあなたより素晴らしいものまだ見つからず
9
安売りのスイカのサイズチェックして一人静かに満足をする
8
太陽が大声出して殴打するみたいに強く私を脅す
5
海色のコントラストの大空に今こそ上がれ七月の凧
7
夏の日に頭を垂れるひまわりの覗いた顔の暗い表情
7
ドーナツの穴に対する回答のひとつとされるこの世の私
5
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
…
次 ›
最後 »