Utakata
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ありあまる誰かのために詠むよりも私のための慰め短歌
9
暗がりの疲れた明かりちかちかと誰もがそれを疎んで歩く
2
海岸を月が照らして涼しさにいい気になってむかつく世界
2
横になる虫がいたならやさしさの葉っぱでそっと木陰を作る
3
風通しよくした部屋に透き通る酸素が僕を無視して過ぎる
4
月よりも明るく照らす街灯の照らすベンチに座れない側
3
流通にのらない個人の野菜から運命的に会えた青虫
5
もてはやす呆れるようなその言葉ひもで縛って海に行きたい
3
おとなしく雨粒吸った水たまり跳ね方忘れ温いコンクリ
3
6
月の祭りのように見過ごされ阿呆も踊らぬ既読の言葉
4
悲しみを半分にして喜びの夜を二人で好きになろうね
4
認めるる飾れるものが無くなってそして朝まで泣いてるわれら
4
好きな茄子持ってるだけでどうしても秋に負けない夏になったよ
4
追いかける影うずくまりもう無理といって一人で夜へと溶ける
3
愛される朝の空気になりたくてとか考えて贅沢な夜
4
残された君専用の使わないソースが今も君を待ってる
8
つやつやのスイカに触れる冷水が夏の空気を成長させる
7
しろがねの夏いっぱいの氷水泳ぎ切れたら光るそうめん
6
ありあまる朝をはみ出すカラスたちサイダー飲んで白く飛んでけ
5
蝉たちのたくさんの夢集まって大きな夏の雲を象る
7
よい夢が持ってる時間の愛しさに応援してるねむねむ天使
5
トンネルを抜けたら雪のクリームと砂糖でできたかわよい世界
7
抱きしめて今日は特別夜の部屋線香花火舞うような夢
3
見た犬に大発見という顔であだ名をつける君の素直さ
6
暖かく箪笥くらいの大きさの空気を泳ぐくじらと眠る
5
傘はまだ内臓にいる僕たちの顔を知らずに雨と遊んで
5
噛みついた夏の陽射しが不安げに私の顔を見ている木陰
7
端正に何もしないでよいのだと教えてくれる遅起きの朝
4
蜂蜜の甘さ耐え得ぬ精神が罰を求めて道路へ逃げて
4
夕立で心が濡れて冷えぬよう駆け寄る白い細長まくら
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