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あまね

夏休み初日のきみに十年後母は死ぬぞと耳打ちしたい
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二、三回今日も世界を救ったら声を嗄らしてやっと眠れる
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翼生え飛びたい願うもトップスの背に穴なくてやっぱり歩く
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轟音の草刈り円盤去りしあと鼻のなかまで青濃く染まる
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二人目も使うかもねと独り言つただ捨てられぬ言い訳と知る
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降るほどに踊る生え際襟足の天然パーマは親子の証
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夜遊びを責める代わりに朝食の焼けた目玉が私をにらむ
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湯上りに風浴びる妻キャミソール ゴクリ近づき「あっつ」とすり抜け
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有線のサビがCM浮かび出し三歩戻ってカルピスかごへ
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擦りむいて 膝に入ったままの砂 かけっこで得た 私の一部
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改札を抜けてひらけた黄昏にふと目奪われ他人ひと乱す
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自動ドア くぐりしあとに 濡れ裾の 雫残りて かかと滑らす
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遅延にて 見知らぬ一駅 歩いてみる 詩的な期待も 日差しで消沈
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「トトロはね 大人になったら 見えないの」 そう云う君の 瞳に見つける
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目線の先 ジャケットちらりと しつけ糸 チョップで切りたい エスカレーター
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バイバイも 手洗う仕草も 父の名も 出づる言葉は みな「パッパッパ」
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顔知らぬ 友の詠みたる情景が まぶたに浮かび ひとりほころぶ
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マイナスの 思い綴ってさらけ出し いいね貰いてプラスに転ず
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テレワーク システム部門は出勤し 使えて普通 不通で矢面
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人様の 役立ちたいと思いつつ 何事もなく 今日よ過ぎゆけ
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鼻の奥 ツンとおぼえる 夏の気配 ふたりで聞いた 歌くちずさむ
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降りそうで 降らぬ空見て しかめ顔 出そうで出ない くしゃみもどかし
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夕立の 残したりしは 磯のと まだら混凝土コンクリ あかね空
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詠んでみて 一晩経って 読み直し 昨夜の我の 脳内憂う
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あの頃を思いて繋がるインスタグラム そうだった君もアラフォーだった
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気遣いの できる人ねと はめ込まれ 違うのほんとは 臆病なだけ
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戻ったら 2時から会議 立ち止まり 視野の蝶追う昼休み
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帰るたび 増えるシャッター アーケード いつかの君と伸びる影
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いつのまに 故郷とこの都会まち逆転す 過ごした月日 どちらも色濃く
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一度だけ 言葉が通じりゃ訊いてみたい マグロ派?チキン派?ちゃ○ちゅーる
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