草原で波間で踊れ軽やかに いつか月へと帰る日までは
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宇宙船地球号には自販機は、アイスの自販機はありますか
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中東の国によくある塔に似てスカイツリーと云ふを好まず
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学校や会社で注意されぬのか欠伸をしても口を覆はぬ
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体内の水分がみな沸騰し頭の裏に溜まり来るらし
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分からぬがニーチェを好む「人間は超えられるべき何者かである」
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ワクチンを打って儲かるのは医者ばかり死んだ数万人のことは言わない
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今日もまたライヘンバッハの夢をみる 死ねずに生まれてしまった男
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あなたとは話してもいないはずなのにどうして夢に出てきてしまうの?
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腕の中見上げる幼き子のまなこドキッとするほど透き通りたり
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青い空並ぶ葉菖蒲柏餅つられて少し浮わついており
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連休の渋滞ニュースを聴きながら朝昼晩の献立苦戦
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都市型の蝶々のようにあさ黒くよごれたままで帰郷する春
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後付けできっと何かの意味になる 思い通りにいかない日々も
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上の子に下が絡んでいくように緑の鯉と青が縺れる
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異世界に転生するなら能力は力重視でお願いします
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たまには、と山奥ゆきの汽車に乗る 切符を買って、鋏をいれて
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やわらかな うぶ毛の若葉 なでるよう 天塩川沿い 水は満タン / みどりの日
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あこがれて見ているだけの高い空足の下なる石埋まる土
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あの人の瞳は海のよう深くぼくは潜っていけるだろうか
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お風呂場の 排水口から でた汚泥 おおよそ二尺 帰省の朝に / 夢路
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じゃあねって小さく腰で手振る君寂しさを押し殺すかのように
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小さな羽が美しい飛ぶ鳥の 明日かその後か緑へ向かって
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人間が春の嘘から目覚め始める梅雨が偽り洗い流して
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目的の見えない努力は疲れるという意味で生存は疲れる
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生きていて、かつ「無駄だからやらない」と言うのは矛盾のはずなのだけど
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なんとなく 無色透明 だった日々 君と出会って キャンディーカラー
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集団は確かに個人より少し(そう、少しだけ)長くは生きる
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百年と三百年を誤差としていては明日七時に起きられぬ
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今日もまた虚無は元気に行く道の前後左右を飛び交っている
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