ラジオから久方に聞く「角砂糖」懐かし今も有るかな花の
18
昭和の子 巨人大鵬卵焼き 夫ももれなくその中におり
12
子らを飢ゑしむる戦火を招きたる親のアクラマチオンにわれ怖づ
4
上がらぬは給料ばかり令和でも庄屋が蔵の米を出すらし
9
馴れ初めは子等にも言わず秘めておく君を競いし友すでに亡く
17
巨星墜つ 本日弔い試合なり 「3」日の早朝あさに逝かれた 彼の方>合掌
19
チビ猫は「ろいず」のおはこが にばんめに すきなの ちょうどのおおきさとかね
15
旋律なく修辞のみなる七尾かやジャズのわたりて天狗舞ふらむ
8
いちばんの昭和が 落ちていきました 背番号3は 僕らそのもの
12
花曇り ベランダ花壇に ヒアシンス おそ春日はるひの 青星揺れて
6
求められているうちが花だよ分かってる登園前に作る消防車
11
太史公の筆を写し終はりたり晨鶏しんけいいづこうそまこと
6
十羽ほど鶴折つてから納品しラジオもだるく今更ねむい
5
午前二時夜間頻尿くりかえし職業病とも呼べる早起き
9
君逝きて老いてより短歌うた詠みはじめ弾む孫との会話楽しき
15
口のに掛けたる遭難しからず異郷の水底にも海潮音あれ
4
全員が3の番号欲しがったあの頃が 嗚呼、遠く落ちゆく
13
九百円毎月気づく今日くらい 溶け放題なお勉強代
9
ドパミンと 反復作業と 日光は 鬱に効きます 潮干狩りです
7
鴨南蛮蕎麦に添へたる葱食はずんば午下の店主あるじは何をか思はむ
10
シナモンの甘い香りで朝が来る昨日の傷は知らんぷりのまま
22
夢でもし会えたらなんて思わない 来い今ここに、この目の前に
9
色恋は 必須でないが 尊敬と 思いやる意思 必要と知る
14
ゴミ出しの ルール守らぬ輩あり 狙う烏の餌食となりて 
16
一日の疲れごと 悩みも全て 洗髪せんぱつ一回で流せるなら
16
カッコウの 声を合図に 次々と 花を咲かせた 魂いた
48
干満の境の刻かあくた川 空缶ひとつ澱みに動かず
15
朝起きて先ず見る外は葉と花と鳥鳴く空と動かぬ空気
21
かの戦火 故国を追われた 無辜の人 母の辿りし 道と重なる
13
雨の日も 雀鳴きおり 朝告げる 小さき命 戦友に見え
26