固き葉を分蘖ぶんげつさせて増殖する進化を遂げしイネ科植物
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花火見る場所も相手も変われども片隅に置く慰霊の想ひ
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寝てる間に そっと息子の 腕撫でる たくましいやら なつかしいやら
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血塗れの歌ばかりでは気が滅入るあなた想って詠っていたい/題『ポエマー』
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ゆったりと故郷こきょうの風受け飛びたかったろうて肉弾なる人よ/詠み直し
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追悼にこうべを垂れてみたもののでしか知らぬ真夏の劫火
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憎しみの火球が全て焼き払う繰り返すなよ愚者の蛮行
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平穏を静か非力に願えども武力ちから =イコール正義なのかよ
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銃弾が掠め飛び交うグランドの命賭けたる死合いは嫌だ
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人でなし平時ならこそ罪なるが戦場ならば正義に転じ
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人殺しその数こそが功となるげに恐ろしき地獄の黙示
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いっちょまえ平和などを願ってみたが喧嘩くらいしてきた自分
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ランドセル微笑み見るは二種か類邪念無き者邪念のみ者/ニュースを観て 怖っ!
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もう無理だそう言ってぜんぶ終わらせる君の両手はまだ柔いままで
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もういいや消えてしまえば楽になるそんな言霊ばかり吐く2時
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デカルトに恋は循環論法で 根拠はないと言わせてみたい
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父親の言動全て金メダル 怒りの閾値軽く飛び越え
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玉入れの上手な彼が えぬびーえーNBA 行くと信じたあの日に戻れ
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さそり座の胸の血汐のアンタレスその強さこそ今ほしい物
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鼻にあるニキビな私 こんなにも潰されないの結構奇跡
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消えていく忘れてしまうものたちを探していたらうるさい鼓膜
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暗がりにコントラストのしょうがないつくづく夏の麦茶の香り
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青すぎていかなる夜も世界からタオルケットがほつれていった
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そうめんを冷たく撫でる水流とやさしく触れる長い若竹
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あの時はぬるくなってるまた夜が夏を運んだふりをしただけ
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「夢幻」でも つくってみたい また寝ながら 詠んで起きたとき 残れば本物
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生きること続いていくこと 木漏れ日を掬ったようにひかるオリオン
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摩天楼見上げる夜に振るせいで ビルの光が溶けちゃうじゃんか
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彼の吸う煙草は命も燃焼し 吐いた煙は海へ還る
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“未発表”どこまでなんだろ utakataは 雑誌とかではないからオッケー??>よくわからない
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