「本当の自分」などというものは それはもう神の次に死んだ かなり昔に
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三方を山が囲いし 我が古郷 静かな境内 あゝ懐かしや
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久しぶり クーラー消せる そよ風よ 雷雲よ もっと留まれ
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お名前と 生年月日 何回も 聞かれるけど 今はそれが決まり
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フツフツと パンケーキの泡 計りつつ ヒロシマに つと黙祷捧ぐ
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暑き空 くるり飛んでる鳥が二羽 かなとこ雲に 浮かんでは溶け
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木星へ流刑のしらせを聞いたのちそれでも生姜をすっていた人
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例年の通り土曜に牛食った伝統行事守らなきゃあね
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その昔姉妹で分けたチューペット今日は娘と半分こする
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そうめんを茹でて蛇口をひねってもぬるま湯の出る炎暑の正午
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打ち上げの息もつかせぬ連続に花火師の技いや冴え渡り
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江の電は夏の遊びを詰め込んで「鎌倉高校前」の賑わい
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夏草は空と雲とを背景にただ伸びてゆくただ伸びてゆく
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値上がりが吾の頭を悩ませる顔剃り付きの安い床屋よ
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孤独好き孤独ファッションやめてくれ 本物の人が惨めになる
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みぎひだり 熱風纏う雑草を 握り抜きたる 土ひび割れし
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歩きつつ木陰 求めて先客の蝉の絶叫 勢いに負ける
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眉庇まびさしの灼かれる腕もそのままに今日の朝顔に水をくれなむ
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等間隔 並ぶ街路樹 真夏日の セーブポイント水を一口
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ロマンスの本読むたびにないページ思い知らされ ユーチューブ観る
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メドゥーサの蛇の1人に噛まれるも ただの蛇だろと心の中で
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雷雨かな 気配でねこが おちつかぬ 晴天俄かに かき曇りたり
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ちまきといふ 猫の名 たまぁにあるけれど 「ちま」というねこ あんまりおらぬ
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あら素敵 綿の国星 ごぞんじなの あのチビ猫も 愛らしチビ猫(そういやそんな名前だった(笑))
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ハガキ来る暑中見舞い義父ちちの友想う気持ちが文字にあらわれ
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昨晩のバースデーソング歌う君動画幾度も見返しており
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let me see 彩りのない人生のファイナルラウンドあなたと見たい
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豆苗毎日水やり少しずつ二度と枯れないように願いこめ
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静けさや 二人で食べる かき氷 冴える頭で 熱き思ひを
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雨の夜 雷光のネオン またたく間 夜の紫陽花 庭に浮かびて
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