獲物吐き水溜りにて洗うのかカラスは吾にも逃げようとせず
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戌の刻 残業終えて 帰る我 新歓客の 駅前惑い
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ふくろうが 近くで鳴きぬ 湯に入れば 水音たてず しばし聴き入る
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海浜を 歩くふたりを 包み込む 柔き夕陽に 明日を託さむ
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風光る 緑濃き嶺に 陽溜まりて 陽炎揺るる 金の輪輝き  御来光
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かがやきし琥珀の糖のひとときを 終はりは問はじただ在りしこと
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石垣の隙間に咲ける小手毬の白さ気高く逞しくあり
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詠み人の こころに響く幾多の歌 吾のつたなさ今日も悟りぬ
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ピカピカのランドセル背負う一年生春が匂う商店街
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道化師の涙の下の白粉を、こそぎとりたい衝動がある
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揚げ雲雀やまぬ鳴き声鋲のごと 息吸はんとして菜の花を踏む
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その花は ナンジャモンジャ 聞きかえし ナンジャモンジャ こりゃ忘れないぞ
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年毎としごとにずれゆく 春の感覚や 皐月を待たず 散るや藤花
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一万円崩すためにとコンビニへ 無事にSuicaで支払い帰宅
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撫子や思い起こせば幼き日市場いちばの競りにかけし日々かな
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短歌てふ思ひと愚痴にザラメ混ぜあざとき衣の綿飴に似て
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機微ありし 貴方の背中 寄り添いて 内なる想い 外なる禁忌
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街灯が点く瞬間を見れたからまあ悪くない一日だった
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ゲスに堕つペッシは懲りずに悪あがき糸は見切られ「アリーヴェデルチさよならだ!」
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お日様に星の瞬き月明かり君の笑顔は天より高く
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裁きの場 十二の眼は 曇りなく 人の罪科つみとが 量るや否や「十二人の優しい日本人」
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西の空 雲をあかねに 染め上げて 静かに暮れる 卯月の一日ひとひ
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パッキパキ明滅してる彼女です みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ /027/100/中納言兼輔/ 下の句は1度も会ってないが恋しい
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右の手に黄いろの風船左手に父の手あの子選挙のかえり
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稜線に 沿って手の平 ほぐしたる コリもほどけて 呼吸は深し
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気づいておりましたか我が肉体よ私が恋をしない人種ということ
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登園を嫌がる君の手のひらにママは描いたお守りマーク
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暗い波夜光虫共踊る海 銀河と双子のひろいスペース
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駆け引きはもういいからさ頷いて お願い、僕の負けでいいから
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ホイップが苺に捧げるマリアージュ君と重なる幸せ層に
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