四十年前 初任地だった大阪は こんなに人が多かったろうか(ナメとった)
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痛ければおしえてください充電用ケーブルに埋まる右手をあげて
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初夏の暑さにほてる体を休め ゆっくりと温湯ぬるゆにつかる宵
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抱きしめて静かに抑えていく想い 涙の雨で残り火も消そう
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健やかであれと祈りて見送りぬ 緑風なぞるつがいのメジロ
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ここで読む数多あまた短歌うたに吾を置けばどこか重なる歳を経た今
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妻はまた出発時間を間違える 昨日伝えた私の気持ち
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何もかも忘れてしまえと思いつつあなたを知っていたのか不安になる
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リハジムに光りありと思えばや険しき顔のほぐるる同士
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チャイナ製のADS-B受信機買ひFlightradar24の一翼担ふ
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見つけたる シロツメグサの五つ葉を 財運アップとほくそ笑む君 
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ナンチャラ世代とかで括られてもね うちらも個体差とかあるし
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きっと大人になるということは感覚のツマミのチューニングね
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正しいより愚かな方が得かもね 人生の追加コンテンツ
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通知マーク 意味なく待って早朝四時 起きてるわけないのにさ
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人生はうまれてからは下るだけ。ただ落ちるだけ。あとは死ぬだけ。
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生き死にを あみだくじで 決めるという 無頼を気取り 自分を騙る
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ふとひとり 見上げた空は あかねいろ 君はいまごろ 朝日を浴びて
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君を待つその瞬間だけいつもより時計の針が早い気がして
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春ぶりの右肩に散るいれずみは霞んでみなの桜になった
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親知らず抜いてる大人だけど口から工事の音してて怖い
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揮発した跡も見られず虚ろなる共に語らい笑った日々が
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iphoneの電池がだいぶ弱ってる SE3はまだ買えるのか
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みかん箱ひっくり返し一列に美味しい序列Eテレで知る
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果汁より麦茶を催促する娘陽が沈んだら麦汁を呑む
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これまでにハッピーセットを一度でも与えなかった母を許せよ
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お通しの枝豆まずいって言う君こんなん好きになっちゃうよ
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偽善者になりたい 人を救いつつわたしも得があるなら得じゃん
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なんとなくぼくの中にはぼくがいてぼくをいじめてよろこんでいる
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私は風だから忘れて言ってたけど吹くたびに思い出すよ
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