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病院の 廊下に並ぶ 長椅子に 見知らぬ人と 緑内障で
5
眼圧の 測定さえも 手を抜かれ 空気を当てて 異常なしだと
5
其々に 分析があり 其々に 作戦がある 人間模様
4
悪口を 共有すれば 友達に なれた気になる 危険なディール
5
畑にて 小さな虫が 目の中に 飛び込んできた 特攻隊か
4
大学や 辞めた会社の 宴会に 誘われたけど やけのやんぱち
5
昼日向 借りた畑に 座り込み 俺の人生 なんだったのか
5
根拠などないけどわたしまた膝が復活できると信じています/
体操
(
リハビリ
)
25
カーソルを反復横跳びさせたけど、最後は消した。 「すき」の二文字
8
今さっき父を殴ってきたような目で母は虐待死のニュースを見つめており
6
鈍色の 雲に急かされ草取りの 鎌とノコギリ 初登場
8
挨拶もまともにできない私にも 絵が上手だと褒めてくれた君
10
梅雨入りと ニュースちらりと 耳にする 窓を開けると 鈍色の雲
5
主語を大きくして言うよ 下を向いてばかりいる人間は蟻をふまない
5
二十年
(
はたとせ
)
経し鉢植のパキラの切断せし太き幹より新芽が二枚
8
ニュース見て 狐も見たよ 狸見た なんとのんきな 車の街よ
7
ほんとうの夜には色がない僕の目が見るのはとおいうちゅうばかり
5
ねえいいの?歯を磨かずに寝ちゃったの 縋る相手も手放して朝
3
生きている いくら短歌が読めずとも 柔軟剤も詰め替えられる
6
便りなしがいい便り、とは頼りなし 二ヶ月前の家族葬らし
13
慣れた頃一人暮らしをやめたけど以前と違う私がここに
6
現在と過去と束の間交差する真白き花の香りの中で
9
路傍に立つヤマモモの大樹 実を熟し 儚く落ち歩道紅く染む
17
先に
発
(
た
)
つ その背に届け おくる音 歩む先でも 響けるように
9
こつこつと 心地よき
音
(
ね
)
に 微睡みて ランチに行けず 会議に出たり
11
副木に巻かる包帯忌々しシャワーも厨も手抜きの極み
27
いつの間にこんなに大きくなったやらアンパンのうたで泣けるくらいに
5
真夏日のいく度か続き案の定ストーブ点ける日また二日きて
30
努力など報われないと引きこもる 私が取ったああ簿記2級
6
霧雨に香る
梔子
(
クチナシ
)
在りし日の祖母が過ごした庭の思い出
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