コピペでは反芻できず人様のことば咀嚼す手書きのノート
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幾万の珠玉の言に逢えるだらう盛りの猫は春を彷徨ふ
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友だちの数は公け可視化されスマホゲームのフレンド機能
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受刑者が学ぶこころの中学の陰に光りの卒業の門
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何もない 俺のすべてを受けいれて 愛してくれたの 君だけだった
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冬を越し元気に泳ぐメダカたち時空を超えた小さな命
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骨董の大きな甕のメダカたち寒さを越えし命はぐくむ
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亡き父の 描きし達磨の墨絵あり 災禍無きやう睨みを利かす 
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隣屋根に残った雪と春霖と福寿草だけ光あつめる
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残雪の庭に蝋梅が黄にかがやくこれぞ津軽の春の濫觴らんしやう
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正しさも正しくはない只今は息のしづらさ抱いてまた朝
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俺がいま 生きているのは皆さんが 励ましの声くれたからです /本当にありがとうございます
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アニヲタで ふたりでシンクロ アニカラは いつもの歌を 今はひとりで
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下町の 昼飲み旅行食べ歩き いつも笑顔の キミに恋して
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石城で 花嫁衣裳の君の笑み 時止まるほど 美しかった
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「好きになったのに理由なんてなかった」ってことは、嫌いになるのにも理由なんて?
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毎晩に「いい夢見てね」と約束を 結ぶはよいが、反故してばかり
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もういっそ、手に入らない愛ならば 思い切りよく嫌いになって!
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あの人の「夢はかなう」に寄生されわたしは今日も歌を詠みます
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てのひらにカエルを乗せた夢が醒め強くこぶしを握っていた日
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手をじっと見つめていたらだんだんと人が住み出し国が生まれた
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酸っぱいってことを先に知りたかった
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懐かしい匂いはガソリンにかき消された 誰だっけな
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今月でスマホの機種代払い終えなんだか不具合増えてきたかな
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沖縄も北海道も手を振って僕らを呼んでる羽田空港
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すすきのと名にし負ひても影はなしニッカの眼下で警笛を聞く
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顔認証ハイテク技術が追いついた先はアナログ時代の「顔パス」
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各地から 開花宣言 ニュースにて 観てる私は ストーブの前
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あの冬にもらった言葉を舐め回し、小さくなって無くなりそうだ
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遠ざけて読む新聞の難儀さや父と心のピントが合へり
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