十月の 雪の知らせは 嬉しくも なんともなくて ただただ寒い
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息を吐くように嘘をつきさらに嘘をつくそれはもう過呼吸だ
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手のひらを天に向けてほうけ顔秋の雨雲確認するひと
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心臓が 言葉の数を 怠けだし 金木犀より 曇りが好きです 
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うちよする 笠をも被りて 旅するが 日光照らして 猿騒がしき
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一つだけ 確かなことは 愛すれば すべてのことは 丸く収まる
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真実は 清い衣の 俗物と 穢れた服の 聖人かもよ
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いつまでも 猿の子孫と 教えられ 信じていては 虚しいばかり
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つゆじもの 玉緒の命と はかなげと 消えゆく灯火 かげろうか
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一人ずつ 目を見て話せ 生きている 神の子供が そこにいるから
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くさまくら 旅行くつねは 心なり ひしゃくも片手に 伊勢にとゆかん
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現実に どっぷり浸かり 自慢する 同じ世代の 爺の相手
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短歌とは私にとってセルフケア 職場の苦痛忘れたい夜
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あまとぶや 青空ゐぬいて たかはずれ 雲を狙いし 終わりつねらむ
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みづどりの 落書がはいりし 鴨川に 三船も来たるや 人は恋しき
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現実を 毛嫌いすれば 理想バカ 雲を貫く 梯子を上る
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まだココア買ってないんだ いきなりの冬の寒さはちょっと勘弁
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秋風に すすきが茂り 玉鉾たまぼこの 道に行き人 影をみるかな
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あれも嫌 これも合わぬと 言ううちに 何も手元に 残らなかった
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これ以上危ない橋は渡れねぇわ俺はもう降りさせてもらうぜ
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現実を 受け入れてれば もう少し 真面な人に なれたと思う
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いはばしる 水面に移りし 我がすがた 飛沫が問うて いまふくかぞと
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金色の 祭りに似たる実りなり 野に光満ち 風 幾筋ぞ
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現実に 風穴開ける 方法を 探し求めて 諦めきれず
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落ち込んで動けない俺に慰めの言葉をくれマウントも取る
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現実を 知れば知るほど 厳しくて 何も言わない 少女のように
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腰痛が治ってきたよ 湿布代浮いたお金で文庫を選ぶ
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実家から 持ち帰りたる どんぐりの 実がカラコロと 秋の足音
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柿熟れて 皮を剥かずにメロン食い かぶりつく秋あふれて溶けて
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これまでの私 が私を創ってて ありがとうまだまだ頑張ってくれ
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