トイレの小物収納の真ん中が空いてるのを私は知ってる
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初冬しょとう並みに冷へ込む秋 夕餉ゆふげには 床暖点けて お鍋にしやう
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大人らは 素知らぬ顔で 金のため 怒り散らして 気づかぬようで
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虐待は 目には見えない ほど深く 心に刺さる 癒えない傷に
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弱い者 小さき者に 味方なし されどあまりに 希望の無きや
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金のため 働くことに 罪はなし 弱者の犠牲 知る由もなし
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人権と 叫んでみても 生活が 優先すれば 戦も起こる
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正論は 暮らしの前に 無力なり 強い者だけ 生き残るわけ
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生活が かかっていれば 大抵の 人は誤魔化し 踏みつぶすだけ
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勝ち目ない 戦い方は 数あれど 正面突破が 一番早い
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一波乱 起こしてみるか 行政の 欺瞞の仮面 大人の世界
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鉄板で 器用に作る オムライス ソースはデミで 贅沢ランチ
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秋模様 串焼き好きの 若人も 今日は煮込みで ほっこり笑顔
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銀杏の匂いを嗅いだらあなたとバンジージャンプを。
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明日の朝怒られること確定の帰路もラブホはエロく輝く
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冷たいよ寒くないのと触れた手にぽっと微かな夢が灯った
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騙された? 勝手に理想を 押し付けて 勝手にキレて 勝手に泣いて
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疲れたよ 死にたい消えたい 抱えても 明日あすの灯火 下手に灯し
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こんがりと スパムを焼いて 人参と 冬野菜入れ ポトフを煮込む
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衣替え 去年のズボン 入るかの オーディションから 始まりはじまり
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落雷が杜の鐘打ち篠突く雨 安寧の下神様と我
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在庫過多 安さに負けて 買い足した 大根をまず ふろふきにして
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傘さして 一回閉じて またひらく 街灯の灯りに みどりが映えて
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秋を越え もはや冬支度 いそいそと 昼寝切り上げ 服に寝具に
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換毛期うすれてみえる天使のはねスキップでひとつ、ああまたひとつ
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律儀にも秋になるんだ連日の酷暑がまるで終戦した様
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「大丈夫」雌熊が目をぱちと見て囁く「私もはじめてだから」
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リリックが溶けはじメルトmelt満ちてくる さわさわ、しゅわしゅわ「手嶌葵」
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露地ものの今年最後の枝豆の 両端を切り丁寧に茹で
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焼酎のお湯割り欲す今日だけど明日は健診ひかえておくか
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