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人生で 幽霊だった 父親よ 今こそほんとに化けて出てよ
6
褒めてくれ 今日を一日 生きたこと 鏡の向こう 笑顔見せてよ
6
朝を待つ 成さないままの 自分ごと 世界よ滅べと願いながら
5
生きている 呼吸だけでは 何一つ 満足できぬと喚きながら
4
赤とんぼ翅の震えで風をよみ ひと時止まる人差し指に
8
風鈴はひかりの粒子風に変へ 部屋の障子にゆらぐ夏影
7
珈琲の香る置屋の夕化粧 うなじの白き闇に浮きたつ
6
「被災車両」呼び名変えたかなど思う自治体メールで「今」を知りつつ
16
ちっちっちっ シッポが3かい ゆれるとき ちっちのしるし inねこトイレ
20
絡まったときもあるのにすんなりとほどける母の朱のネックレス
6
曖昧に微笑んでいる少女いてゆっくり指を地面に向ける
9
かちこまれぶん殴られて蹴り飛ばし床に倒れて青空がある
8
甘酒の炭酸割りにレモン汁少し垂らして残暑のりきる
34
めくれゆく記憶のなかで少年になった父へとバニラを運ぶ
25
甲子園「みんな勝たしてやりたいよ」母の口癖 我云う
齢
(
よわい
)
16
しらないよ 君や誰かの 心など 都合よくしか 見ないんだから
5
めんどくさ この五文字ありゃ 事足りる 布団の中で ぼやく言い訳
5
挑戦の過程に出会う友人の 顔知らずとも心寄り添う
9
寝不足は親の勲章 吾子のため哺乳瓶煮る夜中の三時
11
いつの間に身に染みたるや受け身癖致命を外すただそれだけの
10
星屑に紛れ飛んでく飛行機の君に手を振る 明日は快晴
11
シマケンと分かれたリンは両手みて 看護の道を究めんとする
4
強すぎる主張を香りに乗せてきて他者の体を蝕む加害者
5
誰のかもわからぬ香水ただよいて頭痛吐き気をもよおす残夏
7
朝食にサラダを食べて健康と言い張りながらおにぎり2つ
6
新聞紙逆さになっても新聞紙?「いいや違うよ 読みにくいだけ」
7
最近の食べてるものは不健康 恋しくなったよトマトとレタス
6
世の中は顔か金かの回文の ために神様は言葉をつくった
7
群れ居るる烏をよそに星雲の果てへと鳶のどこへ行くらむ
6
西陽避け風と歌へる竹林に雀一羽のつぶらな瞳
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