「あと何度」数うる指をそっと閉じ 日曜朝のトーストを焼く
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衣川 仁王立ちして 死してなお あるじを守る 盾の弁慶
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ぷっつりと噛めばはじける春の香の 翠の粒やえんどう豆食む
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人並に 結婚したくて 婚活し 見栄をはりすぎ 相手決まらず
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陽の矢射し 垣根しなだれ 朝顔の 陽背負いし影 薄れ消えゆく 黄昏れの
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ピザまんが売り切れてるという絶望で始まった今日の休日出勤!
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メチャ手際  ええスタバの スタッフに 追いつかなきゃと オタってしもた
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真っ白な紙の中から現れし尾っぽを立てて迎え出る猫
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透明の水彩画からこぼれ落ちだいじな欠片かけらうまくけない
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見晴し台広がるいなべ花の海助走をつけて飛び込んでみよか
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閉づシャッター並ぶ 寂れし商店街 宵闇を灯すLED
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椿の森木陰の轍に雨は降り花が落ちれば波紋広がる
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壁時計の電池が切れて三時間。ずっとこのまま十時ならいいのに。
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仕事って嫌だな。心がモヤモヤする。今日も一枚、宝くじ買う。
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一粒の梅酒の梅に染み渡る 過ぎ去りし時間ときの流れを想う
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ゆるるりと自分を満たす一人時間 気ままサプリが吾には効くらし
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北風に 凍えてなびく 梅の花 春は足踏み 曇天もよう
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俯きて君を見送る紫のクリスマスローズ風のささやき
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戦火の世 平和の夢は踏まれゆく草は倒れつ「イマジン」詠う
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いつまでも想ってるのはわたしだけ魔法の言葉で片づけないで
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雪解けの 春の陽気に誘われて 季節を食むる茎立摘めり
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宵闇に散り際を急く花ふらし ゆく春惜しみ並ぶ歩早む
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雨上がり 立ち上り来る土のを 風が運びて啓蟄のこう
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街びとはこんなに高い米を買う農家を離れ街の苦を知る
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微笑めば微笑み返すレジ台にやっと届いた小さき子の指
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真夜中のタイムスリップ五分間赤いイヤホン聴くビートルズ
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水底の砂のお城に誘われて歩くせせらぎついてくる影
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十二月二十三日に生まれたり サンタの乗ったバースデーケーキ
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年の瀬にあれこれ言ひし干支なれど思ひ出せねど正月は来ぬ
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いつまでも荒れたまんまの唇に塗ったリップの色はオレンジ
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