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雨上がり 立ち上り来る土の
香
(
か
)
を 風が運びて啓蟄の
候
(
こう
)
27
街びとはこんなに高い米を買う農家を離れ街の苦を知る
42
微笑めば微笑み返すレジ台にやっと届いた小さき子の指
19
真夜中のタイムスリップ五分間赤いイヤホン聴くビートルズ
11
水底の砂のお城に誘われて歩くせせらぎついてくる影
8
十二月二十三日に生まれたり サンタの乗ったバースデーケーキ
7
年の瀬にあれこれ言ひし干支なれど思ひ出せねど正月は来ぬ
6
いつまでも荒れたまんまの唇に塗ったリップの色はオレンジ
7
年の瀬に干支の話をしていたのに今年の干支をもう思い出せず
7
スカートを一回折って考える 姿見を見てやっぱりやめる
8
まかないの湯気の立ちたる肉うどん 喉の熱さを閉じ込めている
8
戦争は人の狂気の地獄絵図 殺人罪とはいったい何か
20
半分に割ったピザまん三対二 三をあげるね二の方がすき
4
ひとりゆく深夜二時半のコンビニ金木犀の香る近道
7
自信薬あれば誰もが主人公 優の劣のと思わなくなり
19
「ごめんね」と言えば「いいよ」と決まってた。いつの頃から「いいよ」で済まぬ
23
二日酔いと浮腫み無念極まれりガリガリ君しか食べられぬ刑
26
青年にドア開けられてしずしずと五十五の我乙女となりぬ
34
琴線を 暴力的に 引っ掻いた 君が容疑者 僕が被害者
7
春セーター色鉛筆は十二色画用紙持ってお出かけしたし
23
燃やしたら 骨と灰しか残らぬが 仕草も会話も私でしかない
8
暖かき イランより来て チョウザメの 居る海に降る 雨を寒がる /2016年10月25日カスピ海時雨
9
水槽の かわいい金魚 見ていたら それは餌だよ アロワナ見てよ
7
真夜中に柿ピーむさぼり舌を噛み、出来た悲しい口内炎です。
7
芥川と太宰の本は売ったけど、『すごいよ!マサルさん』は売れない。
5
馬鹿がいい馬鹿を目指して馬鹿を積む馬鹿は前向き馬鹿は希望さ
18
また一つサプリが増えたキッチンで、立ったまま飲む第三のビール。
9
ラーメンが出来上がるまでの三分で気づいた真理を食べたら忘れた。
5
北風と雑巾絞ってかじかんだ指先で送る励ましLINE
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土筆らと 春の行進 並ぶ我
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