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ゆうぐれの空間はアメジスト色 魔女がささやく 「さよなら向日葵」
7
読み返す 緋色の時代の日記には 「生まれ変わるなら向日葵の種」
6
天気雨 (どこかの国で暴君が毒殺されて) 向日葵ゆれる
4
だれしもが産まれたときは赤かった 生きてそれぞれ色を咲かせて
5
向日葵の迷路 久遠に彷徨うは しらひげの血まみれのトルストイ
4
わた雲を赤く燃やした夏風の たてる寝息が木の葉を焦がす
5
向日葵を食い散らかした 銀色のヌーを 崇拝するダダイスト
4
向日葵がスカイツリーのごと伸びてミサイル攻撃する自衛隊
3
駅前の階段を駆け下りてくるT
シャツのたくさんの向日葵
5
かわたれを歩きゆくとき向日葵が聖母の静けさに立っていた
5
まだ暑いドライブスルーで昼ご飯 ホットコーヒー迷いて選ぶ
4
暦にて 立秋の字に
一日
(
ひとひ
)
ずつ 秋に出会える喜び見つけ
20
碧空に 雲霞の如く 立ち上がり 噂に聞きし 竜の巣なりや
7
鍋をふり「また来週」と友は云う青山椒の涼しきしびれ
7
麻婆の「顔にあばたがある妻」の語源におののき蓮華を入れる
6
概念は豆腐のごとくホロホロとくずす海老イカ浅利がおよぐ
6
麻婆の概念かえる週替わりランチは一期一会のであい
6
海鮮塩麻婆豆腐が気になって二日つづけて行く友の店
6
軒下にゐて動かねば鳶の身の怪我かせるらむこころ騒ぐも
3
殺すなら殺してくれと君が言う 他を愛したその口で言う
3
カマキリさん 拾い上げたよ 四階で 見事な飛行で 草むら着地
5
水満ちて スポンジ底に 沈むやう 我が
憂心
(
ゆうしん
)
も
容易
(
たやす
)
く浮かばず
3
線路沿い 渋滞ばかりの 二車線も 走る窓から 観るは涼しげ
7
盆を過ぎ 涼風薫る 宵の入り 寂しさ思うは 祭り後なり
6
目の前の ハエトリグモを凝視して 目覚めし君の狩猟本能
16
夏季限定の冷やし«ちゅ~る» 猫は平気だらうか アイスクリーム頭痛
23
至簡の美かな文字うれし落し文 指でなぞれば鼓動高鳴る
6
小町草むらさきしきぶ名もゆかし 庭にしなだる秋の夕暮れ
7
鈴の音 響かせ歩く 山道を 背中をたたく 黒い大きな手
3
盆の夕 墓を離れて 振り返る 見知らぬ影が 手を振っている
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