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一生を大工に捧ぐ父と聴くカーペンターズ遥かなる影
18
帰り来てカラーテレビを持つ父の誇らしき顔 今も眩しき
19
七人の家族の服を洗濯の板で洗いし母や尊き
24
替え歌も 人の記憶の依り代也 アイネ・クライネ・ナハトムジーク
4
信号を待つ間に母校の乙女らはカ変を唱えり呪文の如く
18
大人だし いつでもアイスも買えちゃうし ハーゲンダッツを素通りしつつ
12
お試しにもらったコスメなんとまあ伸びのよさかな高価な品めく
18
雨降ると諦め散歩出かけねば雨は降らないそんな人生
9
退屈な 歌の海にて 鳥舟を 見つけし如き 歌ぞ嬉しき
20
自主規制 ありて答えぬ 「copilot」を 落丁のある 辞書と批判す
11
通り雨 過ぎて寒しも 石道に 猫のふくだむ カフカスの秋
12
物価高鯖の切り身も高くなり鯖読んでるか疑うほどの
7
バスの中長袖着ても肌寒いクーラー温度調節できたらいいのに
12
切れていてそのまま使えるベーコンに宿る神様かき混ぜ煮込む
6
生まれつき君は普通になれないと 言ってくれれば諦めたのに
2
最近ね野球を見たと言う君の頬の赤さに心痛くて
6
夜ですよ 途切れず続く 打合せ 目の前の人 誰か忘れて
18
眠たくて 母を困らす 赤子には 役席五名 必死であやす
21
月へ行くでたらめエッセイ読み上げるきみの声だけ響く教室
10
入札の 後は付き合い 山登り 話は仕事 これも接待
19
ギリギリで 札入れ額に 悩みつつ 強気札入れ 落札を聞く
12
梅雨寒の風
梔子
(
くちなし
)
の甘やかな
香
(
か
)
を乗せそよぐ散歩道かな
18
軽量の 山歩きした 先駆けの エマ・ゲイトウッド 見習えたなら
17
3秒後幸せなことおこるでしょう おきなきゃ君にウインクします
19
ぞろぞろと
汁
(
つゆ
)
の匂ひを漂はせ
啜
(
すす
)
りぬ蕎麦 昼休みの音
30
句読点打ちたくなって喫煙所 となりのビルの夏草の屋根
17
私など二度と君には戻れない まだ整わぬ眉まで愛
(
いと
)
し
2
恋なんて そんな大したことないと 顰めた眉さえ眩しく見えて
2
人混みに押され揺られて多摩の街たどり着いたのここも東京
5
頼りなく 待てど暮らせど 便りなく 悪い予感の 累進課税
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