キャンバスに赤が弾んで迸(ほとばし)る 心室みたいなきみのアトリエ
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死を知らぬ子は震えながらドクターヘリに「かっこいい」と呟きたり
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風を避け若葉マークに尾を振る小江戸の鯉のぼり
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捩花(ねじばな)を じっと見つめる その不思議 螺旋階段(らせんかいだん)登る虫いて
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逆流が口に残ったシャボン液君に合わせて笑うと苦い
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揺られて1時間 あなたは頬を濡らすけれど 大丈夫、私はここにいるよ
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昼餉あと机に沈むひと時は生きる為なりなんちゃって歌
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目の奥におおきな海がすんでいてたまには会いに来ることもある
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窓外(そうがい)は春晴 傘持参迷ふ 抜き打ち雨予報に戸惑ひ
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拝島のフジを見にゆくバス旅の二十二分のゆらりにふたり
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血 うすくて 献血できずに 帰されて 早めのお昼はレバニラ炒め
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締切が 明けましておめでとう今日 風と緑とご近所 詣で
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夢の夢 果(は)てての舞いを 見納めて 人生重ね 桜人たち
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「過剰なる買い占めやめて」と繰り返す胚芽押し麦明日無いかも/ラジオ後発地震情報発令に
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悪びれる嫌なオヤジは成増へ荷送りをしてオカン屠蘇呑む(百人一首・二十)
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ナビがバカ身近き道も節穴でかねてスマホでググってよとや(百人一首・十九)
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髪の毛と皮脂に寄るダニ嫁さへや見目にも痒く日頃避くらむ(百人一首・十八)
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舌はぜるガムとも聞かず買ったカバ辛((から))くないのに水すするとは(百人一首・十七)
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鉢合わせ修羅場のヤマの店に老ゆる松戸の歯科はキバ替えに来い(百人一首・十六)
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票固め活路も見えで若芽摘む我が衣手にカネ隠しつつ(百人一首・十五)
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未知の苦の地獄に落ちずかりゆしにめんそーれとはわりなく楽に(百人一首・十四)
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特売の甕((かめ))より劣るオラの窯((かま))濃いつもりでもブチとなり塗る(百人一首・十三)
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暴れたるクマの通ひし辻閉ぢよ泥の素焼きでシバき止((とど))めに(百人一首・十二)
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タマの歯が八十路((やそじ))で欠けて噛み切れぬもひもじく爪で漁((あさ))る釣り堀(百人一首・十一)
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段ボール すっかりハマって でてこない チビ猫のばしょ おきにいりのばしょ
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置き忘れ 菓子折り拾い 自転車でバス会社までゆっくり走る 
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花咲けば手折るひとあり枯るるとも水やるひとの傍らにいて
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春匂う 雨粒温(ぬく)し 小糠雨 濡れれば濡れよ 夜の雨町
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芝生から毎年顔出す ネジバナの タフで可憐な ピンクの螺旋(らせん)
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耳立てて雨音に目を凝らしなば曇り硝子の灰のいや増す
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