気づいたら朝の光がさしていて悲鳴に聞こえる鳥のさえずり
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花びらが地面に落ちたそのときにどこかできっと涙も落ちた
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優しさが邪魔で前が見えない
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映画館 先に泣かれて しまっては 素直に泣けず 冷静たもつ
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誰もかも「他人」カテゴリに入れるから勝手に孤独で勝手に寂しい
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痛む肩 歪む背中に 疲れた目 それでも綴る 剣より強し
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遠い過去 己の言葉に 襲われて 今の自分は 後悔の夜
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強者が 手加減してもはるか上 まだ届かない いつかは並ぶ
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みゆきさん トリだよ 歌姫だもんなぁ 歌番ついつい観てもて夜ふかし>ランキング紹介番組だけど
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今日のご飯を気にせず過ごす明日も食べれる すごいこと(都々逸)
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のんびりと推しの事だけ考える そんな尊い平和な世界
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たちまちに溶ける淡雪ふる夕べ亡きひとの短歌うたいくつか拾う
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雲行きは怪しいけれどこのままでいられるほどは強くない僕
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関東に何度も雪が降る弥生何度も夏日があっておかしい
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白球を空穿つほど打ち抜けば白嶺の富士黄砂に霞む
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烏瓜花開くのは夏盛りその頃にはもうこの地にも慣れ
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いみじくもやりこなしたる大舞台勘三郎の隈取り映える
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春雷の下で雨粒浴びながら手拭い探すポケットの中
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身綺麗な娘に惹かれたのは遠き日か孤独な老いを虚しく過ごす
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春雷のとどろき聞こえ床の中のたりのたりと寝返りをうつ
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米一つ育てる手間は同じでも腹に入らぬこの値段では
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ストーブを付けよか迷う夜のしじま一人気ままにUtakataの時
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生き様が正直だった母親を思い出しつつ自棄酒浴びる
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タブラかすのが当然の世の中に信じられるか我とはいえど
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跳び箱を跳べぬと泣きべそかく娘運動音痴の父を恨めよ
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これ以上我慢はできず恋愛のフリをするのは貴方となんて
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異国にて誰にも知られぬ花を見て誰にも書けぬ詩を書いており
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カマキリの子らわらわらと溢れ出て草むらの中四方へと散る
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どんな日も君に会えば晴れ渡る 気まぐれ桜が濡れても散っても
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真っ直ぐにただ真っ直ぐに生きてゆくそれだけでもう素晴らしきこと
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