街中の向こうに見える山々はいつか知らない昔からある
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無理してた エスプレッソは もうやめた あの時、気付いていたなら カフェオレボール
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請はるれば爺医なれども青森へ通勤せむと緊褌一番
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思春期の 男子にしては 健全な 外遊びだが 我は気がかり
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ボール投げ 隣家の男子 壁跳ねて フェンスに当たる 音が気になり
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生きていることはすごいね君という花に出会って泣きそうになる
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また一人やめていくのは慣れたけど別れ際の笑顔は慣れない
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これ以上 今のままでも いられない ルビコン川の 向こう岸見つめ
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みんなスマホを見てるから電車内で変顔を生み出せてしまう
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受け入れることが出来たら散らかった部屋の掃除も始められそう
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水を飲むと流れを身のうちに感じるあの人もそうだといいのに
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ゆくりなく 化粧を覚えた 姉の袖から いちごジャムの 香りがした
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傘を投げ 雨雲見上げる 君の目は 雨か涙か 溢れそうだ
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聞いたまま急ぎメモした備忘録 自分の書いた文字が読めない
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いつの間に撮られた写真こんな顔 鏡の前で見たことがない
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切り落とす首と手足俺はトルソ何も感じる必要は無い
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好き勝手 混ぜてもらいたいがゆえ 私の本音を人目にさらす
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コメントのできない記事は不要です 良くも悪くもそういうものです。
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他と同じことをしてては立ち行かぬ 早春に咲く花の言い分
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ラップも短歌も同じ言葉の遊び 遊びに上下の貴賤はないよ
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お好み焼きになりたいときは言いますから勝手に混ぜたりしないでちょうだい
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吐瀉物を何とか形にしたものがこれです 誰か読んでください
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「花が散る」 思い付きでうたわないで 散らない花はいくらでもある
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旅行先 いいなと思う一週間 それを過ぎたらただの日常
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御自分の知らないうちにご自分の何かが長く伸びてきてるよ
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三島がね 嫌いと言った太宰なら 俺も嫌いだ ホントウにいや
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忘れてた干からびた土のサボテンが長く伸びてて不気味に思う
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背を押した指の熱さをいつまでも忘れられない河底の石
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豆ご飯は 時期を逃して あさりめし 近所のスーパー 季節のおにぎり
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「遠くまで行こう」とあの子は待ち合わせ場所までクレーン車に乗ってきた
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