階段を 降りたところに 寝てたきみ 踏まないようにと 今も気遣い
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かたくなな 心ほどけて 血が通う 根雪解けゆく 春の水音  / 2018年詠
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カレンダー めくれば今日は 春が出た 連休明けでも 気持ち青空
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ようやっと寒いの過ぎてホッとして次週の寒さを今からうれ
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休み明け人身事故の遅延ありそばにいたならそばにいれたら
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春を待つ曖昧な季節とき耐えるのは君がこの世に来る前に似て
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あさが来た、わかっていても動けない 金縛りでもなんでもないのに
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特番に 故·志村けんの名場面 懐かしのギャグ またよみがえる
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三連休やすみ明け勤めに向かう人々の 瞳曇らす倦怠の青 /寒波過ぎ去り空は快晴
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永遠に止まらないでいてティーカップ自転はじめたふたりの世界
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白鳥の鳴き交わす声朗らかに 渡り見送る日も近からむ
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二十年経しプリンターを作動させ「まだ使える」と老い我の執念
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冬眠を終えたわたしの二の腕が夏を待ちわびアップをはじめる
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今日こそは打ってやるんだホームラン結果馴染みのピッチャーゴロで
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いつもとは逆方向の電車乗り そのまま消えた知人がいました
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Utakataにいつもの人の見あたらずつつがなきやの曇りの一日ひとひ
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待ってたぜ!お日様マークこの雪を駆逐してくれて蹴散らしてくれ
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朝六時明るいけれど街灯がまだ点いている雪降らぬ空
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百日の仕事を遂げた顔をして煙草くゆらす君のあかつき
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つつつぃーと水面を広げカモの行く彼方の雪山目指すが如く
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痛むのは 誰かに好きって言われたら癒えちゃうような浅い傷なの
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九位です聞いちゃないのに占いの結果など言う朝の携帯電話けいたい
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沈丁花 甘きかほりに誘われて 匂ひに酔ひて春待ちてをり 
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書くことをついためらってしまうよな躊躇ためらうという書かない漢字
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明日からは寒さ緩むと予報見て 温まらぬは我が懐よ
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ざっくりとベリーショートにしたいけど『やだ』と怒った娘の尊厳
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腰丈こしたけの髪を背中で切ったけど誰も気付いてくれないものね
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祝日の 次の日なんか 月曜日 みたいな気持ち に毎回なる
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満月は出口らしいよ この星を旅立っていくたましいたちの
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連休の出勤が終わり明日からは通常業務 結局仕事
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