マーニーが湿地の館にいた頃は 日記に名をやり夢を託した
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二十時の危険な無事の過ぎるときぼくの鼓動はより速まって
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街角のアートがぬんと現れてしゃべんないから声を掛けたの
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鳥の庭誰が呼んだか泥舟と重たい羽で水場を探す
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健診後 開放感と空腹に負けて手に取る桜餅かな
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深紅のハイヒールから伸びる白い脚 挑発的な魔の曲線よ/お題「脚」
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出かかった言葉を呑み込み何気なく五十年後の笑いに継ぐ穂
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キャロリング 美しさ撮るのはあきらめて こころにきざむ また(来年も)賛美できますように🎄
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唇が カサカサになる 山仕事 妻がこした リップ拝借😊
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死が近いのか遠いのか分からない蝉は七日で落ちるというのに
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冬の陽の水平線に傾いて子らに伸びゆく鈴懸の影
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粉々に俺を砕いてきらきらと光るとこだけ拾っておくれ
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向こうからタイトのミニが自転車で近づいてくる小さな幸せ
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鯛焼きに鯛がないのに蛸焼きに蛸がないのがなぜ赦せない
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もふもふでふかふかしている 愛犬を好きな理由わけなど“言わずもがな”よ。
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綺麗な私を貴方にあげたいから例の泉に落ちてみたい
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リード付け走るチワワに一目惚れいつか私もモフモフしたい
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歌を詠む 気力もあまり なかりけり ああ更年期 早く過ぎゆけ
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風邪薬3粒口へ放り込み するっと飲めた慣れに恐れる
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読み聞かせ絵本広げた同級生 そこにいるのは5歳の私
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名前の読めない島へ行ってみたくなる 広告垂れ下がる電車
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雪の降る 切ない午後に あの頃の 冬を窓から 一人見ていた
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「どこが好き」「全部ですよねお客様。3営業日はかかりますけど」
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実験の 手止め語れる 子の名前 込めた思いを 語る横顔
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鼻歌で 120キロ ぶっ飛ばす パトカー見えた 観念した
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風邪ひきは ラジオにサブスク 垂れ流す 思いもよらず 新たな出会い
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もみじ葉が ひらひら舞って「おかえり」と 今年は来れた 来年はどうかな
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ふねサザエみさえすみれは専業主婦 国民アニメが典型示す
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「よばい」とは「婚い」とあてるが正解で 母系社会の正統示す(私見)
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そろそろに終活思う歳かなと いやいやその前 捨て活やるか \こんな言葉があるのですね
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